2020年10月20日

第42号(2020年10月20日発行)

2020年10月20日

こんにちは、軽井沢風越学園です。

先週末、例年よりも早い浅間山の初冠雪が見られた軽井沢。
あっという間に冬の足音が聞こえてきました。
エントランス前のファイヤーピットで毎日焚き火を囲んでいます。

11月から、第2期「風越コラボ」を始めます。
子どもや教育に関わる実践をしている大人の探究コミュニティを拡げ、
それぞれの実践を深めたり、変化させていくきっかけとなることがねらいです。
10月27日(火)20時まで、お申し込みを受け付けます。
多様な方たちとお会いできることを楽しみにしています。

詳細はこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/news/event/14313/

かぜのーと 第42号(2020年10月20日発行)
■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】「その人らしさが、より浮き上がるように。」馬野 友之
【2】 第3回「風越の教室に入ってみた」赤木 和重(神戸大学)
【3】「ぼくらはもっと積極的に「遊び」に向き合いたい」岩瀬 直樹
【4】 今月の「最近、どう?」コウタロウ(6年)・カノ(5年)
【5】「 想像(ファンタジー)の世界を旅するひとたち」橋場 美穂
【6】 今月のWebかぜのーと更新情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■

◇---------------------------
【1】 風越のいま「その人らしさが、より浮き上がるように。」
    馬野 友之
----------------------------◇

風越で初めての面談週間が、10月26日〜30日にはじまります。幼稚園は、保護者とスタッフの二者面談、1年生以上は、子ども・保護者・スタッフの三者面談で行い、ここまでの約半年の子どもの成長を語り合い、次の挑戦に向けての目標を考えていきます。後期(3年生以上)の面談においては、子ども自身が作品などを使って、自分の言葉でここまでの学びについてプレゼンをすることを真ん中においた時間になります。

なぜ「面談」という形にするのか?
風越が大切にしてきている「学びのコントローラーを子どもにわたす」という考えには、「学びの目標の設定も子どもにわたす」ことを目指していくことも含まれます。

今回、半年間の評価についてスタッフ内で考え、話し合う際も「学びのコントローラーを子どもにわたせているか?」という問いを軸に置き、考えました。

そして、「通知表」のような数値や記号を用い、これまでの学びやを成長を評価し、教員が一方的に保護者や子どもにそれを伝える形はやめ、子どもと保護者、スタッフが双方向に、言葉で伝え合うものにしていくことに決めました。そこには、数値や記号では表すことのできない、その子どもらしさが、より浮き上がるといいなという願いも込められています。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/14324/

◇---------------------------
【2】第2回「風越の教室に入ってみた」
   風越が子どものネットを禁止したってよ:自由を広げるための制限!?
----------------------------◇

こんにちは、神戸大学の赤木和重です。
9月2日,3日と風越学園を訪問しました。7月に伺ったときから,時間割や科目の名称,先生の動き方などが大きく変わっていて,「あれ?どうなってるの?」と浦島太郎状態でした。何度もスタッフや子どもに聞いたりして,少しずつシステムがわかってきます。例えば,「セルフビルド」(自分のやりたいプロジェクトに各自が取り組む活動)時間を午前中に移動させたり,クラス担任(風越では「ホームのスタッフ」という)が,「セルフビルド」の時,子どもを担当しません。別のホームのスタッフが「パートナー」として担当(伴走)します。たった2か月足らずで浦島太郎状態です。カリキュラムを変更するスピードの速さに驚きます。

なぜ,ここまで迅速にカリキュラムを変更できるのでしょう?
「できる!リーダーの決断力!」みたいなフレーズを,つい思いうかべたくなります。もちろん,管理職の決断が速いこともあるでしょう。しかし,それだけではないはずです。というのも,どのスタッフ(教職員)も,クセが相当強く(笑),管理職の独断で決めることは一般的な学校以上に無理です。管理職の発案だとしても,そこには一定の説得力が必要です。そして,その根拠に,子どもたちの事実が大事にされています。プロジェクトを深めきれない時間割になっていたり,ホームの担任だけでは関係が広がらないという姿を共通認識としていたからです。

このように様々な変更がなされてたのですが,そのなかでも特に印象に残ったのが,子どもたちのネット使用がお昼休みに禁止された件です。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/akagi_report/11697/

スタッフ山﨑の視点による記事「これから先も話していきたい、デバイスとの付き合い。」もぜひご覧ください。

>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/14184/

◇---------------------------
【3】毎日うろうろ「ぼくらはもっと積極的に「遊び」に向き合いたい」
   岩瀬 直樹
----------------------------◇

学園がはじまって半年がたった。早い。6月下旬頃から課題に感じていたことは、(特に後期の)子どもたちが意外と外で遊ばない!ということ。広い森があり、たっぷりとした時間(昼休みは1時間半)があっても、校舎の前の芝生や校庭はシーンとしていた。

コロナ禍も多分に影響していると思うが、それにしても、いくら環境があっても自由な遊びは自然発生しないんだと痛感している。

昼休みの1時間半、一体何をしているんだろう…?校舎をうろうろしていると、後期の子はChromebookで時間を潰している子がけっこう多い。これを「遊んでいる」ということもできそうだけれど、「潰している」と書いている時点で、ぼくはあんまりステキだと思っていないのが滲み出ている。子どもたち、楽しくないわけではないが没頭しているわけでもない、でもなんとなくいじって楽しむ、そんな感じに見えていた。このChromebook問題は朝も放課後も同様だった。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/gori/11607/

◇---------------------------
【4】今月の「最近、どう?」
----------------------------◇
本城が、今インタビューしてみたい人たちに話を聴いてみる「最近、どう?」。
今月は、コウタロウ(6年)とカノ(5年)に聴きました。


「イベントは好きだけど、それだけじゃ日常にはならない。」コウタロウ

ー〔本城〕コウタロウ、最近どう?

〔コウタロウ〕んー、最近…どうだろう。結構、森と川プロジェクト(以下、森川)を熱心にやってます。

ー 森川、かざこしミーティングから始まったんだよね。

今日も、午後もし雨が止んだら森川の森に行こうかなと思っていて。国際交流プロジェクトが水曜日からまた始まるんですけど、それまでは森川メインでやろうかなと。

ー コウタロウは、1学期と2学期で時間の使い方って結構変わったのかな?一週間の計画をより自分でつくるようになったと思うけど。

はい。大学みたいな自分で決める時間割になって、1時間目をセルフビルドとかにして集中してやっちゃうとか。風越入った時から、もうちょっとセルフビルドを長くして、そこに教科とかも入れられるいいなと考えていたので。

ー あ、そう思ってたんだ。

だからそれがあって、今は良い感じ。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/sessions/11342/


「幸せを感じられる余地を受け取る。私たちは受け取って、卒業する。」カノ

ー〔本城〕ホームページに、「最近どう?」っていうコーナーがあって。

〔カノ〕見てます、見てます。ゴリさんとかななみぃの読みました。

ー そう、そのインタビューなんだけど、カノが「最近どう?」って聞かれるとどう?

時間管理がしっかりできるようになりました。前よりも計画を持ってやることとかやりたいことを実行できるようになったかなと。

ー それは、前と今とどんなことが変わったのかな。自分で工夫をしたこととか教えてもらってもいい?

変わったところは、前よりも自分も周りも毎日を楽しめるようになった。工夫したことは、自分がどうやったら〇〇をできるようになるのか、そういうところをちゃんと考えて、仕組みをつくれるようになったこと。

ー 仕組みというのは、例えばどんなことをやったの?

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/sessions/11735/

◇---------------------------
【5】だんだん風越「まぜるから分ける 分けるからまぜる」
   井手 祐子
----------------------------◇
オンラインでの出会いを経て、6月・7月はホームを中心に過ごしてきた子どもたち。
ホームが子どもたちの安心の場になるのは早かったけれど、ホームを超えた繋がりはなかなか生まれてこなかった。「あの子とあの子が繋がったら、世界が広がるだろうな」「あの子には、もっとチャレンジできる場があるといいな」「一人の子を他のスタッフと多角的に見れるといいな」と感じて、他のホームとつどいや遊びを一緒にしてみたけれど、気がつけばホームに逆戻り・・・。

そんな状況で迎えた夏休み。私たちスタッフは、“より良い”を探して議論を重ねた。一旦出した答えを何日か寝かせて、また練り直しての繰り返し。そして、5つのホームを3つに組み替え、年齢や発達段階の近い子どもたちで新たなグループ(惑星)を作り、スタッフ2人で各惑星を担当することにした。

異年齢を大切にしている風越学園において、敢えて年齢の近いで分ける。矛盾しているように感じるかもしれないが、これは私たちなりに考え抜いた答え。風越学園に出会い、スタッフや友達と安心の場を築き始めた子どもたちには、次の段階として、「友達と深く関わり合いながら、遊び込む経験」が大切だと考えた。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/dandan/14343/

◇---------------------------
【6】今月のWebかぜのーと更新情報
----------------------------◇
「Qubenaをより良くしよう!!」カイノスケ(7年)
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/students/14304/

「信州の自然と生きる」水澤 宣二
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/liv/11755/

「半年が経った今と、これから」藤山 茉優
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/11548/

「ちょっと振り返ってみる?(ホーム「け」)」村上 聡恵
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/11533/

「 想像(ファンタジー)の世界を旅するひとたち」橋場 美穂
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/11499/

——————————————————————————

(あとがき)

今月は、ついに子どもの書き手が初登場。
「書く」だけでなく、「つくる・描く」も積み重ねている子どもの作品を
どんなふうに届けるとよいだろうと考えています。

来週は、保護者とスタッフでいろんな場をつくって試してみる一週間でもあります。
おさがり会、どんぐりからナラの木を育ててみようの会、
子ども・保護者・スタッフとの対話会、ベンチをつくろうの会などなど、
保護者とスタッフ発の企画が動き出しそうです。

—————————————————————————–
発行元 学校法人軽井沢風越学園
ホームページ https://kazakoshi.ed.jp
メールアドレス info@kazakoshi.jp
#配信停止については、ホームページのお問い合わせ(https://kazakoshi.ed.jp/contact/)
からお知らせください。