2021年7月21日
こんにちは、軽井沢風越学園です。
梅雨が明け、晴れ晴れしい夏空が広がるようになりました。
去年の秋から見守ってきたカブトムシが続々と姿を現し、
子どもたちは嬉しそうに、誇らしそうに虫かごを抱えています。
8月に実施する学園説明会の申込締切は、7/28(水)17時です。
>> https://kazakoshi.ed.jp/news/admission_info/18266/
9月4日(土)には、オンライン授業見学(特別編)を実施します。
後期の子どもたち数名が学園生活についてお話しますので、
入学を検討していらっしゃる場合は、よろしければお子さんも一緒にご参加ください。
>> https://peatix.com/event/2069899/view
かぜのーと 第51号(2021年07月21日発行)
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【1】『みらいツクール、どうだった?』本城 慎之介
【2】『田んぼの暮らしの手渡し方』斉土 美和子
【3】『現在地。』岡田 達明
【4】『生命との出会い、そのリアリティ』奥野 千夏
【5】『まなざしの向こう側』清水 春美
【6】『アクションは探究を加速させる』酒井 朝羽
【7】 今月のWebかぜのーと更新情報
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【1】風越のいま 『みらいツクール、どうだった?』
本城 慎之介
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3泊4日の「風越みらいツクールその1」が終わった。18歳~24歳の若者20人と8年生25人、それに保護者10人。「みらい」をベースにまぜて過ごしたらどうなるか…。きっとおもしろいことにはなるだろうとは思っていたけど、どんなふうにおもしろくなるかはまったくわからなかった。
暗い足元を照らすために僕が手にしたランタンは、「自分をいかして生きる(西村佳哲、ちくま文庫」と「世界をきちんとあじわうための本(ホモ・サピエンスの道具研究会、ELVIS PRESS)」。
まーぼー(古瀬正也さん)と友廣裕一くん(保護者でもある)を含めた運営スタッフ6名で、「まずは、やってみますか」という感じで準備段階を進めていった。
若者たちと8年生と保護者とスタッフとで、思いっきりケイドロ(警察と泥棒)をしたり、「のびていくカタチ」をテーマに作品をつくってみたり、じっくり対話したり。いいまざり具合だった。
4日間の日程が終わったのになぜだか居残っているトモちゃんと、そのトモちゃんを初日に校舎案内した8年生のウタロウに、ちょっと聞いてみた。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18449/
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【2】この地とつながる『田んぼの暮らしの手渡し方』
斉土 美和子
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今年も田植えが無事に終わった。まだ小さな稲の苗たちはそよそよと風に吹かれて気持ち良さそうだ。
私の田んぼは軽井沢の西の端、追分にある。正面にどーんと浅間山が鎮座し、昔からの田畑の風景が広がる気持ちのいい場所。御年89歳の生粋の追分っ子、荒井タケシさんの田んぼの一枚を貸していただいている。
しかしその田んぼの地主さんタケシじいちゃんは、ここ何年か体調を崩して入退院を繰り返されている。「苗は浅めに植えた方がいいぞ。」「水の量が肝心だから、こまめに調節してやれやー。」といつも田植え前後にかけてくれるしゃがれ声は聞こえない。
今年は田植え当日も入院中だった。タケシじいちゃんの広大な田んぼの田植えは、小諸に住む甥っこさんが田植え機の助っ人で来てくださった。隅っこや浮き苗の手での補植はご家族と一緒にがんばってやり終えたが、主役が不在の田植えは初めてで、なんとも心もとないものだった。会話はもっぱら「来年はおじいちゃん田んぼ出来るかねえ。」「もうあの歳だし潮時じゃねえか。」とこの暮らしを続けられるかという話題。
見渡せば周囲の田畑も年々耕作をやめる場所が出てきている。近所で西部小学校の子どもたちと借りていた田んぼの地主さんも高齢で田畑を縮小されるとのこと。そこでの田んぼ活動も残念だが今年限りとなった。
おじいちゃんたちの子ども世代は都市部へ出ていたり会社勤めが多く、田畑を手伝える環境にない。当然田んぼの後継者はおらず、担い手のない田畑は耕作放棄地となって荒れていく。この周辺も使われなくなった田んぼに柳や葦が生い茂り、風景が変わりつつある。田んぼの隣で私が羊を飼っている場所も高齢の地主さんが手入れが出来なくなった土地で、蒲の穂や葦が生い茂りそれを羊たちが食べに食べて、やっと地面の地形がわかるようになった。
軽井沢は移住者が増え土地価格の上昇もあり、宅地や別荘への転売も増えているので、この美しい田園風景もそう遠くない未来にはなくなってしまうのだろうか。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/liv/18357/
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【3】風越のいま 『現在地。』
岡田 達明
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「風越学園に行きませんか。」
校長室でそう言われたのは今年の2月。なんだか遠い昔のように感じてしまう。駆け抜けてきたな、と思う。家庭のこと(単身赴任になる)、学校のこと、自分の力量。考え出すとすぐには返事を出せなかった。でも、面白そう。わくわくする。最終的には、「一年だし、違う世界を経験してきたら」という家族の後押しが決定打になった。
気づけば4カ月、自分の現在地はどこなんだろう。何かを見つけたり、問いをもったり、この4カ月で得たものはきっとたくさんあるはずなのだけれど、今はぐっと子どもの世界にフォーカスしていきたいという気持ちもあって、その辺りの解像度はすごく下がっている気がする。
僕は風越学園に入職するにあたって、「公立の学校に生かせる」という視点を持って学びたいと思い、自分なりにミッションを課していた。それは、「地域と保護者と一緒に子どもを育てる視点を得る」ことと、「子どものやりたいことと大人がやってほしいことについて考える」こと。
この4ヶ月を振り返り、自分の今の現在地を見定めるためにも、この2つの観点について、今僕から見えていること、感じていることをここに綴っていきたい。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18600/
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【4】風越のいま『生命との出会い、そのリアリティ』
奥野 千夏
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4月中旬からグラウンド奥の森(元風の通り道)に西の国として生活の場を自分たちでつくってきたホーム西の人たち。西の国やその周りの森の中で、暖かくなるにつれて草木が緑になっていく様子を目の当たりにし、生き物との出会いが日に日に増えていきました。
そんなとき、後期の7,8年生のテーマプロジェクトが「生命(いのち)」だということを聞きました。幼児が植物や虫などの生き物、生命とどんな出会いをしているのか、私たちが記録しアウトプットデイで並べて展示したらおもしろそうだね、と綾さんとひらめきました。そこから「生命との出会い」をテーマに日々の子どもたちの記録を取りためてきました。
普段なら見過ごしてしまったり、聞き逃してしまいそうな子どもたちの発見やつぶやきをこのテーマを持って見ることで、私自身いつもよりアンテナの感度を上げて子どもたちの姿を見ることができたように感じています。
それぞれの生命との出会いや向き合い方。3歳と13,14歳の人たちでは共通するものと違うものと両方がありそうだけど、ここから何が見えてくるのか。私たちもそれが見てみたい。今回は、7月8日のアウトプットデイで展示したものをそのままご紹介します。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18652/
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【5】風越のいま『まなざしの向こう側』
清水 春美
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保健室を出る後ろ姿に「いってらっしゃい」と声をかけます。
自分の癖みたいなものかな、と思いながら、おまじないのように想いをこめているかも、と気づきました。
毎日はそんな単純ではないけれど、そんな一言で回る車輪もあるかもしれないなぁと。
「いってらっしゃい」の先には「おかえり」があると思っていて、甘やかしでなく、戻る場所はあるよ、と心のなかで声をかけています。そして元気でまた会いたい、とも。
なんでも受け入れます、ではないけれど、いつどんなきっかけで生命が不安定になるかなんてわからない。
そのつなぎ目は、吹けば飛ぶように繊細だとも思うのです。
風呂敷を広げつつ、自立を願いながら。
今日も変わらず、いつも通り。
記事はこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18589/
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【6】風越のいま『アクションは探究を加速させる』
酒井 朝羽
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「なにこの熱量!わたし、この空間好きだ!」
今年度2回目のアウトプットデイが7/8(木)に行われた。午前中にあったテーマプロジェクトの発表。私の担当した7・8年生Bグループの発表を見ていて、私は心の中でこうつぶやいていた。
なんでこんなにも子どもたちに熱量があったのか、そしてスタッフ自身がなんでこんなにもワクワクできたのか、この機会に言語化してみようと思う。
今年度、2ターム目に入ったテーマプロジェクト。今回は7・8年生を2つのグループに分けてプロジェクトをやることになり、一つのテーマは「わたしメインでやらせてください!」と手を挙げて、ぽん・りんちゃんとともに担当することになった。
今回のプロジェクトから、「探究スキルカード(※)」を使うことになり、探究スキルカードを参考にしながら3人でどんなプロジェクトにしようかと話し合った。
その中で、「どんなことがあると探究を楽しいと感じるか」という話しになり、わたしが探究していく中で楽しい!面白い!と思うことはどういう瞬間なのかをふりかえってみた。
続きはこちら>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18645/
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【7】今月のWebかぜのーと更新情報
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「聴くことからはじめよう。」馬野友之
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/staff_interview/18433/
「まだまだ手探りの途中。」松澤 雛子
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/staff_interview/18499/
「いまどこにいるのか。これからどこに向かいたいのか。」本城 慎之介
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18518/
「七変化」 本城 慎之介
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18641/
「やってみる」 本城 慎之介
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/18331/
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(あとがき)
今春、町外の中学校への進学を決めた2人が、数日校舎に遊びに来ていました。
久しぶりに元気そうな顔が見られて、迎えるみんなも嬉しそう。
また戻ってきたいと思える場所でよかった。
そして明日から、約一ヶ月の夏休みです。
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発行元 学校法人軽井沢風越学園
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