2023年8月29日

第76号(2023年8月29日発行)

2023年8月29日

こんにちは、軽井沢風越学園です。

8月上旬に入園入学を検討していらっしゃる方向けに校舎見学会と説明会を実施しました。
開校して4年、プロセスと結果のどちらも子ども・大人それぞれの手応えがあり、「わたしにとっては…」の多面的な姿が、今の風越学園です。
校舎見学会では、スタッフだけでなく案内サポーターに手を挙げた約30人の子どもたちが「わたしにとって」の風越学園を言葉や身体で語りました。

子どもたちの日常の様子は、かぜシネマで紹介しています。
>> https://vimeo.com/user117697388
(ホームページのメニュー「かぜのーと」をクリック >>「かぜシネマ」から常時公開)

かぜのーと 第76号(2023年08月29日発行)
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【1】『年少ひこうきチームのある日の出来事』橋場 美穂
【2】『「やってみる」のその先に・・・』新井 佑香
【3】『ご近所さんだからこそ』 臼田 亜由美
【4】『こんなアレンジできるなんて』清水 春美
【5】『自転車漕いで、未知と出会う』かぜのーと編集部
【6】 9/30 応募〆切/司書業務を担うスタッフ(有期契約職員)募集
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【1】# 幼稚園
   『年少ひこうきチームのある日の出来事』橋場 美穂
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それは、集いが始まろうとしているときに起きた。
全員分の切り株が並んでいる集いの場所。カイが水筒を取りに行くために一度、席を離れた。そこにテルホがやってきてカイが座っていた場所に座った。戻ってきたカイは、テルホに向かって「だめっ!」と言った。テルホはよく分からずに泣く。カイは驚いて「ごめんね、ごめんね」と謝っている。

しばらく大きな声で泣くテルホの声が響いた。すると周りにいた人たちから「僕はやってない(泣かしていない)!」「私が(ダメと)言ったんじゃないよ!」という言葉が聞こえてくる。

私は何かを伝えたい気持ちが沸き起こってきて「誰がやったとかじゃなくて、てるちゃんが泣いているよ」とか「やってないとか、言ってないっていうことじゃなくて・・・。」となんだか分からないモヤモヤした気持ちを伝えた。

私がそんなことに気持ちを向けている間にエマが動いている。テルホに向かって「ここが空いているよ。」と空いている切り株を知らせていた。

泣いていたテルホはエマの勧めてくれた切り株に座り涙が止まった。

私はまだ収まらない気持ちを言葉にして数人とやりとりしていた。するとエマが「(切り株が)空いていたから大丈夫よ。」とつぶやいた。

ハッとした私。「エマちゃん、ありがとう」とこたえた。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/31035/

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【2】#7,8,9年生
  『「やってみる」のその先に・・・』新井 佑香
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風越学園に入職して、5ヶ月が過ぎようとしている。まだ寒さが残るこの場所でのはじまりを、私はきっと忘れない。
4月3日、「スタッフ出会いの日」。自己紹介を兼ねた森散歩、個性豊かな他己紹介、グラウンドで突如始まる王様しっぽ取りなど、予想をはるかに超えてくるコンテンツの強さは確かにあった。けれど、「忘れない」と言い切れるほどの理由は、この5ヶ月間、そのコンテンツから自分自身が受け取っていたメッセージが頭の中を反芻し続けていたことにあるのかもしれないと、今、振り返っている。

チームを組んでの自己紹介は、しんさん(本城)・ふう(林)・愛子さん(坂巻)と同じチームになった。「どんな風にやりたい?歩きながら、どこかに座って、どんな方法でもできそうだね。」と会話をした。自己紹介を元にした新入職者の他己紹介。歌・寸劇・クイズ・ダンス・・・など、紹介(表現)の仕方はどんな方法でもOK。他人のことを紹介しているはずなのに、なぜか周りのスタッフが楽しんでいた。嬉しそうだった。王様しっぽとりを終えて、エントランス前でのお昼づくりは、調理をする人・日陰でおしゃべりする人・「焼きそばできたよ〜」という声に群がる人など、それぞれが思い思いに過ごしていた。

そんな風に、肌で感じるもの・目に映る光景・スタッフ同士の会話の節々から、「どんなことでもやってごらん」「自由であっていいんだよ」というメッセージを私は受け取っていたんだと思う。同時に、その自由は孤立したものではなくて、いつでもお互いにアクセス可能であるということも。「いいね」と思ったら伝えてみたり、「面白そう」と思ったら乗っかってみたり。そういう混ざり合いも行われていい。そんなメッセージだった。

そしてそれは、風越に来る前に沢山考えてきたはずなのに、自分自身に改めて「私はこの場所で何をやってみたいの?」と問い続け、そこから湧いてくる「やってみる」を大事にしようと思うきっかけになった。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/31105/

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【3】# 12年のつながり
  『ご近所さんだからこそ』 臼田 亜由美
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風越学園が開校して、2年ほど経ったときに、「子どもたちにとって、近所のおばさんみたいな存在になりたいな」と口にしたことがあった。その願いとしては、いつも一緒に過ごしていないものの、必要な時に声をかけられる存在でいたいなぁ、なにか困っていたり助けてほしいときや、なにかやりたいときなどに相談できる一人でいたいなっていう感じ。

そこから時を経て、私は相変わらず、低学年と過ごしているけれど、歴代関わっていた子どもたちはぐんぐん育って、いつの間にか毎日顔を合わさないくらい離れてしまった。そうすると、たまに話しかけられたりしていて、こういう風に近所のおばちゃんな感じになるのかな?としみじみ感じる。そんでもって、久しぶりに話す会話の始まりはたいてい「あれ?今名前なんだっけ?」とか「あのさー、いつも名前が変わり過ぎなんだよ」とかいう感じから始まるものの、そのやりとりも楽しい。(編集部注釈:筆者の臼田は毎年ニックネームを変えている。ちなみに今年のニックネームは「ぜんまい」)

そんな近所のおばさんも、この風越の生活の様々な箇所でひょっこりでているので、記録として書き残しておきたい。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/30865/

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【4】# ウェルネス
  『こんなアレンジできるなんて』清水 春美
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「健康診断をこんなにアレンジできるなんて」と毎年感じている。

年度初めの4月から6月に実施する、子どもたちの健康診断は、項目も方法も時期も法律で定められている。いろんなことを自分たちで決めたり、つくったりしている風越の中で、「必ず実施しなければならないもの」の位置づけにある健康診断を、開校当初のわたしはどこか、異質なもののように思っていた。その気持ちは、年を重ねるごとに、どんどん柔らかくなっている。

これまでの勤務校で実施してきた健康診断では、いかにスムーズに、適切に、漏れなく、そして何より必要最小限の時間で実施すること、を優先に考えていた。もちろんそれも大切なことで、今でも、適切に、漏れなく実施することは押さえるポイントだけれど、振り返ると、健康診断の機会をどう活かすか、よりも、いかにスムーズに実施して必要最小限の時間で収められるか、ということに苦心していたように思う。

健康診断の項目はいくつもあるため、なんでもかんでも変えられるということではないけれど、「こんなにアレンジできるなんて」と思えるのは、ほっちのロッヂのみなさんと実施する内科検診の存在がとても大きい。

内科検診を計画するときは、子どもたちの暮らしや日々過ごす様子や、今回の内科検診はこんな時間にしたい、こんな時間を過ごせるといい、という思いから、やりとりをスタートさせる。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/31121/

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【5】# 9年生セルフディスカバリー
  『自転車漕いで、未知と出会う』かぜのーと編集部
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本城:
セルフディスカバリーのプログラムは去年が初挑戦、今年が2回目でしたね。

去年の挑戦を経て、今年もコースや日数はおおきく変えずに軽井沢から直江津まで210km、自転車で4泊5日。その背景や思いから聞かせてもらえますか。

甲斐崎:
そもそもセルフディスカバリーというプログラムをやろうと考えたのは、子どもたちにもう少し負荷を与えたいなという思いからです。それには長期の遠征が必要だろうなと考えて、しむけん(日本アウトワード・バウンド協会 (OBS))にOBSがやっているセルフディスカバリーを学校でやることができるかと相談し、「風越学園〜日本海まで210キロを自転車で行く」というプログラムが昨年度できあがりました。

そこに「仲間と一緒に」という要素をいれたのは、風越にはチームで協同して何かを「する」体験はあっても、「乗り越える」体験があまりないので、それをどこかでできるといいなという思いがあって、長期の遠征の中で寝食を共にするセルフディスカバリーがぴったりかなと考えました。

本城:
負荷がかかることと、チームで乗り越えられること。どうしてKAIさんは風越の子どもたちにはそれが必要だと思ったんだろう。

甲斐崎:
風越学園って、プロジェクトアドベンチャーで言う「チャレンジ バイ チョイス」がすごく大事にされていて、自分でチャレンジを選べることが多い。それは逆に言うと、負荷を自分で設定できるし、逃げようと思えば簡単に逃げられるということです。仲間と協同する機会も多いけど、協同したくないって思ったらすぐ逃げられる。だから、本当に切羽詰まって自分に突きつけられる課題、この場をどうしていこうって、真剣に自分(たち)で考えるという経験が必要なんじゃないかなっていうのをすごく感じていました。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/30930/

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【6】 9/30 応募〆切/司書業務を担うスタッフ(有期契約職員)募集
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先月募集をスタートしたライブラリースタッフ募集の〆切を変更しました。また、有期契約職員に加えてパートタイマー職員も募集します。

このたび、ライブラリーで私たちとともに働いていただくスタッフ(学校司書職員)を募集します。 産休育休予定のスタッフがおり、今回は次年度末までの有期契約職員の募集になります。

私たちは、ライブラリーは学校の心臓と考えています。絶え間なく鼓動し子どもたちとスタッフ、そして保護者とメディアをつなぎます。子どもたちの土台となる教科の学び、テーマプロジェクト、個人の探究活動を力強くサポートします。また、スタッフが毎日子どもたちに届ける本のニーズを知り、授業をつくるために必要な資料を充実させることで、スタッフが学び続けるための環境を整えます。

ライブラリーのスタッフは、誰より学び続ける存在でありたい。幼稚園から中学生までの子どものこと、あそびや教科の学びのこと、子どもたちの学校でのくらしをまるっと理解すること。そうして、はじめて子どもたちやスタッフと資料を結びつけることができると考えています。人を知り、資料を知り、風越学園から生まれる教育の可能性を信じて、子どもの姿を見つめることからいっしょにはじめましょう。

>> https://kazakoshi.ed.jp/news/recruit/30735/

応募にあたって、こちらの記事も参考にどうぞ。

「ライブラリーの本に想いをのせて」
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/dandan/30197/

「風越学園のはたらくを知るー「協働する」と「らしさ」」
>> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/30568/

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/news/recruit/30735/

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(あとがき)

スタッフが夏休みに入る前に、今年の5月以降ぐっと利用の増えたキッチンの大掃除をしました。実は換気扇の中の掃除は開校以来、今回が初めて…!
汚れを洗い落としながら、他にも気になっていながら手をつけていない普段は目の届きにくいこと、色々あるかもしれないなぁとあれこれ思いを巡らせました(他にも掃除していない場所のことだけではなく。きっとそれもあると思うけれど…)。

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発行元 学校法人軽井沢風越学園
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