風越のいま 2021年11月15日

暮らしグループ、はじまりの準備

片岡 利允
投稿者 | 片岡 利允

2021年11月15日

11月12日金曜日。翌週から異年齢の「暮らしグループ」をはじめるにあたって、午後、2年生みんなで集まりました。

「今週みんなに伝えてきたように、コロナのこともあって、ここまでは2年生中心で活動してきたけど、来週からは、それぞれの学年が混ざった5つの『暮らしグループ』に分かれます。きっと、これまでよりみんなの力も発揮されるはず。それぞれの場所で、前期のいちばん大きい人として、前期のみんなのことをお願いしたい。」

新体制になるにあたってのみんなへの期待。頼りにされると張り切っちゃうみんなへのお願い。改めて、今回は、前期のみんなにとっても、2年生のみんなにとっても大事な節目なんだということを伝えると、みんなはいつも以上に真剣な眼差しで聴いてくれました。そして、『木はいいなあ』を読み聞かせをしました。

「3歳の人もいるなかで、5つのグループで分かれて集まるって難しいと思うんだよね。だから、風越にもたくさん生えている『木』を目印にしようと思うんだ。新しいグループは、木の名前と駐車場から順番に数字を合わせたグループ名になっています。でも、どの木がどのグループの木かわからないから、よりわかりやすい目印が欲しい。(誰かが「看板!」と叫ぶ)そう!『看板』。その看板に来てもらうための?(誰かが「チケット!」と叫ぶ)そう!『チケット』。新しいはじまりの準備として、今日の午後は、2年生みんなにグループごとに『看板』と『チケット』をつくってほしいんだ。」

この時点で、すでにワクワクしている人がちらほら。そんなことを伝えたあと、グループ名とメンバーの発表。

「もみじ1丁目、メンバーは・・・」

これまで過ごしていた2年生の「ぶんぶんばち」と「にじいろ」、それぞれのつどいで、新しいグループのメンバー発表は事前にしていて、子どもたちともやり取り済みでしたが、いざ、グループ名とメンバーが正式に発表されると、自然と拍手が。そうだね、新メンバーと新グループ名発表、めでたいことだ。

全てのグループ発表後は、グループに分かれ、いよいよ作業へ。

ラボに移動し、まずは、りりー(勝山)から作業の説明があって、まずは、それぞれのグループカラーを決めていきます。もみじ、けやき、さくら、からまつ、どんぐり。それぞれの木のイメージの色を出しあって決める。どこもすんなり決まったみたい。決まったところから、ものすごい勢いで、作業に取りかかっていく。気合は十分。

あるグループは、グループの名簿を眺めて、ひとりひとりのことを思い浮かべている人がいたり。

あるグループは、看板のデザインと色合いにこだわって、丁寧に話し合いながら進めていったり。

あるグループでは、チケットにひとりひとりの名前を書いて、全員分あるか、名前を呼びながら名簿と照らし合わせてチェックしていったり。

あるグループは、実際にその木の場所にいって、枝などをひろって、看板に貼り付けてみたり。

どのグループも、話し合いながら、つくりながら、自然と作業は分担されていき、思いついたことからどんどん修正しながら、自分たちのこだわりの『看板』と、メンバーひとりひとりへの『チケット』をつくっていく。どこのグループもサポートいらず。

もちろん、ラボの道具も駆使して、どんどん新しいアイデアを試していきます。これまでのラボでのつくってえがいてきた経験、仲間とたっぷり遊んできた経験、異年齢で同じ空間で過ごしてきた経験、自然の中で木に触れてきた経験などなど。ここに来て、東西ホーム関係なく、2年生としてのこれまでの積み上げて来た日々を感じさせられました。いやー、ほんとすごいな、たくましいな、と思ってぼくは見守っていました。何より、なんだかお祭りの準備のような、賑やかで楽しげな雰囲気。見ているこちらが、何だかワクワクさせられてしまいます。

完成したところから、目印になる木を探しに行って、看板を掲げる場所、向きを、みんなの動きと目の行き届くところをイメージしながら考えて決め、設置しました。記念にパシャリ。(駐車場から1丁目、2丁目・・・と続きます。)

もみじ1丁目。

けやき2丁目。

さくら3丁目。

からまつ4丁目。

どんぐり5丁目。

みんな残らず、ええ顔してます。それぞれの『木』と仲間ともに、ここからどんな表情を見せてくれるのでしょう。

大きな2つの異年齢ホーム(東と西)ではじまった今年度。夏以降は、ここまで同学年で深めてきたものが、きっと、また異年齢で暮らしの中で、また別な形で発揮されていくでしょう。一度、同学年でぐっと深めてきた期間があったからこそ、春からの変化にも気づいていくのかもしれません。もちろん、今後も新たな問題が立ちはだかることもあるかもしれませんが、きっと2年生のみんななら、自分の、自分たちのよりよい暮らしをつくり続けていってくれると期待しています。

午後の学びの時間は、引き続き、2年生で学んでいく予定。ということで、ここを節目として、子どもたちの新たなスタート、楽しみです。

 

#1・2年 #2021 #前期 #異年齢

片岡 利允

投稿者片岡 利允

投稿者片岡 利允

奈良県公立小で4年勤めたのち、準備財団時代の2019年から軽井沢にきました。風越では、開校時からかざこしミーティングを立ち上げたり、幼小を接続したり、読み書きを楽しんだり、野に出て発見を面白がったり、ギターを弾いて歌を歌ったり、ガヤ芸人だったり。現在は、週3マン。自分のいかし方はたらき方を暗中模索中。(2023年4月更新)

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