毎日うろうろ 2021年4月27日

放課後その後

岩瀬 直樹
投稿者 | 岩瀬 直樹

2021年4月27日

新年度1週目の「放課後プログラム」で開催した「Sケン」という群れあそび。その熱は止まらず、毎日のように「ゴリさん、今日もSケンしよう!」と誘いにくる。

この記事の中で、

「この2日間は他の仕事を全て放り出して一緒にあそびまくったけど、毎日そうするわけにもいかず、「明日もやりたい!」に応えきれない感じがなんとももどかしい。」

と書いたが、あまりに誘いにくるので、「12人以上集めたら付き合うよ」とハードルを設けてみたが、最近は手分けして5分もしないで集めてしまう(苦笑)。

それができるならもう自分たちで遊べるじゃないか。

ともあれまず2週間は付き合おうと決めて、放課後の仕事を調整して16時半までの時間を一緒に過ごしている。2週目に入り、ぼくが行く前にコートは完成、チーム分けして勝手に遊び始めている

異年齢での遊び集団を経験したことのなかった人たちが、今その面白さに気づきつつある感じ。ぼくというガキ大将的な触媒の役割も終わりつつある。

一緒に遊ぶ人も30人に迫る勢いだ。どんどん激しくなり、見ていてほんとおもしろい。一緒にやってもおもしろい。

群れあそびの中ではいろいろなことが起こる。

豪快に倒されて泣いたり、うっかり引っ掻いたり。頭と頭がごちんとぶつかってしまったこともあった。

おもしろいもので、最初のうちはやたらぼくに話しかけてくる。

「ゴリさん、わたしも入れて!」
「勝手に入ったらいいじゃない」
「どっちのチーム入ったらいい?」
「やってる人に聞いてみなよ」
「どういうルール?」
「だからやってる人に聞いてみなよ」

こんな感じで許可を求めてくる。

「ゴリさん!◯◯がルール破った!」
『いやいやぼくがルール破ったんじゃないから、本人に言えば?』

「ゴリさん!◯◯がずるした!」
『自分たちでなんとかしなよー』

こんな感じでルールの不正を訴えてくる。大人に訴えること、許可を求めることが当たり前になっている。これは何も遊びに限ったことではない。

でも、最近はそれもようやく少なくなってきた。激しい戦いの途中で誰かが痛むと、すっと声を掛けたり心配したりする人が現われてきた。ケアする子が一番激しく戦う人だったりするのがなんともおもしろい。

「痛!」みたいなことは山のように。

ルールで揉めて、プイッと怒って立ち去る人もいる。20分ぐらいして何食わぬ顔で戻ってくることもある。ケンカになっても、言い争いになっても、なんだかんだで解決したり、新しいルールを作ったり、うやむやになったりしながら遊びは続く。「やりたい」気持ちがあるから、なんとか折り合いをつけていく。この経験は遊びならではで、人との関係づくりを体と気持ちを通して経験していく。高学年、中学生にとっては経験し直し。まだギリギリ間に合う。

日に日に激しさが増してきていて、見ていてハラハラすることもあるが、ここは大人であるぼくらが試されるところだ。ある程度「コトが起きてなんぼ」とハラを括る。自分たちでなんとかできるでしょと信じて手と口を出さずに見ている。

もちろん、最初に子ども自身が自分で危険を認識できるようリスクとその対処は共有した。例えば、安全な場を作ること、後ろからの不意打ちは怪我しやすいから正面から正々堂々戦うこと、などなど。

それでもある程度ケガはする。ケンカもする。鼻血もでる。順調に問題だらけ。繰り返しになるが、そこに価値があるとぼくら大人はハラを括りたい。

学園には物理的な環境はあるが、残念ながら放課後に人的なリソースはほぼない。「学校が預かる」的なアプローチは難しいし、ぼくらがありたい未来でもない。

そこで今、保護者と放課後を一緒に考える動きが生まれていて、ここからが楽しみだ。

子どもたちの見守りどうしよう、子どもと一緒に考える場をつくりたい、大人から提案する場があっても良いのでは、などのアイデアが出たり、「まずは今の様子見にいきます」と放課後の様子を見にきたり、一緒にSケンを見守ってくれる人がいたりと、じわじわと動き出している。共にゆれながらつくっていけるといいな。大人がどこまで準備や体制・環境をつくれば、子どもたちの経験を奪わないかも考えたい。

5年生のソウタ、「Sケン大会開きたい!」と、ポスターを作ってきた。まずはSケン人口を増やすらしい。ホームの朝の集いでも熱く宣伝していたらしい。そろそろ自分たちでつくっていけそうだな。

岩瀬 直樹

投稿者岩瀬 直樹

投稿者岩瀬 直樹

幸せな子ども時代を過ごせる場とは?過去の経験や仕組みにとらわれず、新しいかたちを大胆に一緒につくっていきます。起きること、一緒につくることを「そうきたか!」おもしろがり、おもしろいと思う人たちとつながっていきたいです。

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