大人も自立した学び手であってほしいという願いから、ラーニングセンターでは学びを深めたいスタッフのための研究や学会発表などのサポートや、オープンな研修会開催などの「実践を開く」場づくりのサポートなどをします。
2024年度の予定は決まり次第,掲載予定です。今年度もスタッフが試行錯誤している実践を開いて学び合う機会をつくりたいと考えています。
(過去の実践)
●2023年度 実践ラボ
AIやその他の先進的なテクノロジーが日常生活に溶け込む現代。このような社会において、テクノロジーの理解と活用はただ新しいイノベーションを支えるだけでなく、私たちの生活をより豊かにし、創造の喜びをもたらすと考えています。
では、子どもを中心とした学びの文脈にテクノロジーの理解や活用を埋め込むことはどのようにできるでしょうか? また、テクノロジーと共生していく力をどう育むことができるでしょうか?
軽井沢風越学園では、技術科の学びはプロジェクト学習でおこなっています。子どもたちの興味に基づいた「マイプロジェクト」から、大人が提案する「テーマプロジェクト」まで、多様な活動の中でテクノロジーを活用したり、それそのものと向き合います。テクノロジーについて学ぶには欠かせない体験や実践を中心に据えて、なるべくオーセンティックな学びとなるように心がけています。
(この場合の「オーセンティックな学び」とは、社会的な価値とともに学習者にとってもオーセンティックであることを意味します)
これらの学びを最大限に支援するためのものづくりに関わる学習環境はどのようにあるべきか。これからの技術教育における学習環境をデザインするためのアイデアを持ち寄り、議論する場を持ちたいと思い企画をしました。子どもたちの「マイプロジェクト」の姿や、創造的学びに関する書籍をヒントに、これからの教育現場で必要とされる学習環境について深く掘り下げていきます。ぜひ、この機会にご参加ください。
今回の実践ラボは、事前・当日・事後の三部構成になっています。それぞれの関心や経験を大切にしながら、共通の話題について話し合えたらと思います。
講師:山﨑恭平(義務教育学校:技術・家庭科)
日時:2024年2月21日(水)9:30-14:30
2024年3月22日(金)※オンライン 20:00〜21:00
会場:軽井沢風越学園(〒389-0113 長野県北佐久郡軽井沢町発地1278-16)
参加対象者:
技術教育に関心があり、学習環境を調整できる実践の場(学校の教室や市民工房など)をお持ちで、全日程参加できる方。
内容:
事前(~2/20)
本を読む(『ライフロング・キンダーガーデン』第1章~第3章、第6章)
読書メモや学習環境デザインについて考えたい問いを書き出す
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当日(2/21)
9:30チェックイン・読んできた本についてのやりとり
10:00マイプロジェクト*の子どもの活動を見る
12:00お昼休憩
13:00アイディアを持ち寄るディスカッション
14:30解散
*子どもたちが自分のテーマを持って活動する日です。校舎のさまざまな所でプロジェクトが行われています。
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事後(3/22)*オンライン(Zoom)
それぞれの実践の場で、2024年にやってみたいことのアイディアや小さく初めて見たことを共有する。
※アクセス先は申し込み後にご案内します
参加費:(『ライフロング・キンダーガーデン』書籍代2,200円含む)
・一般 7,000円
・U-10年割* 5,000円
※実践の場(教員など)について10年未満(自己申告)の方
*恐れ入りますが、書籍を持っている場合でも、一律の参加費とさせていただきます。
*都合のキャンセルによる返金はいたしかねますので、ご了承ください。
定員: 15名
※応募多数の場合は選考させていただく場合があります。
参加申し込み:
2/15(木)までにこちらのフォームよりお申し込みください。
入力いただいた送付先に指定図書をお送りいたします。
お願い:
・当日は昼食と上履きをご持参ください。
・服装は暖かくカジュアルな格好でお願いします。校舎内も寒い場所があります。
(参考)最寄り駅から学校までのバス 時刻表
「軽井沢駅」8:50発の循環バスにて「風越公園」下車(9:17着予定)、徒歩10分程度
<参考図書>
必読ではありません。無理のない範囲で手に取っていただけたらと思います。
1)『ライフロング・キンダーガーテン 創造的思考力を育む4つの原則』( ミッチェル・レズニック、村井裕実子、阿部和広、伊藤 穰一、ケン・ロビンソン)※事前に読む章以外
2)『作ることで学ぶ: Makerを育てる新しい教育のメソッド』(ゲイリー ステージャー、 シルビア・リボウマルティネス)
3)『子どもの誇りに灯をともす――誰もが探究して学びあうクラフトマンシップの文化をつくる』(ロン・バーガー)
東京都の公立小学校で図工専科の教員として働いてきた私は、教員ではなく、子どもたちから始まる造形活動を模索してきました。軽井沢風越学園では、子どもから始まるマイプロジェクトの時間があり、ここにどのように伴走していくかに悩みながら実践をしています。
今回は参加者の皆さんと一緒に、「子どもが自由になるための環境の設定と大人の関わり」について、風越学園のカリキュラムにおける一つの柱である、マイプロジェクトの活動をきっかけに考えます。
特に風越学園では、子どもたちの作品以上にその活動がどのように生まれ、変遷をたどるのかといったプロセスを大切にしています。このような子どもから始まるプロジェクトや学びにおいて、どのような、つくること、描くことができるかを、既存の造形教育の枠をはみ出しつつも、学校や教育機関の中でどのように行なっていくかを一緒に考えていきたいと思います。
これをきっかけに共に研究していくことを目指し、2回シリーズで行います。
講師:岡部 哲(図工)
日時:第1回 2024年3月26日(火)・第2回 2024年5月頃(実際のマイプロ視察)*参加者と共に次年度の予定をあわせて決定します
会場:軽井沢風越学園
参加対象者:プロジェクト学習や造形教育、子ども主体の教育活動に関心を持っている方。*図工・美術の教員に限りません。
内容:
事前:かぜのーとを読む/記事は他にもありますので、よろしければ岡部のスタッフページからみてください。
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当日の流れ
10:00 チェックイン
10:30 読書会形式で、マイプロで大切にしていることを共有
(新刊『プロジェクトの学びでわたしをつくる』を資料にします)
12:00〜13:00 お昼
13:00〜 こどもの活動を見る(録画)
感じたことや、湧いてきた問い、アイディアなどを持ち寄る
15:00〜それぞれの実践の場に戻り、2024年にやってみたいことのアイディアを出し合う
16:00〜チェックアウト(ふりかえり)
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事後
実際に子どもたちがマイプロジェクトで活動している様子を視察し、それを元にして実践ラボのテーマについて検討します。また、それぞれの現場で4月からやってみたことや改めて感じていることを共有する時間にしたいと思います。
持ち物: 子どもたちが自由に活動するために、ご自身がしている、環境設取り組み、実践の様子などを、写真3枚程度、A4の用紙に印刷してお持ちください。図工室の様子や活動風景でも構いません。他には、飲み物、弁当をご持参ください。
参加費:(書籍代『プロジェクトの学びでわたしをつくる』3,080円含む)
・一般:15,000円
・U-10年割*:10,000円
※実践の場(教員など)について10年未満(自己申告)の方
定員:15名程度(※実践ラボの趣旨に照らして、選考させていただく場合があります)
参加申し込み:
3/21(木)までにこちらのフォームよりお申し込みください。
お問い合わせ
ご質問などお尋ねになりたいことがありましたら,以下の担当までお願いします。
klc@kazakoshi.jp (担当:大作)
<報告>
●2023年度 実践ラボ
佐々木陽平「中学校数学科において目指すべき子どもたちの学びをみんなで考える」>> 講師レポート
井上太智「概念で深める探究の学び in 科学者の時間」>> 参加者レポート
●2022年度 実践ラボ
大作光子「探究的な学びを支える学校図書館員研修」
実践研究
山﨑恭平
研究テーマ「エンジニアリングデザインプロセスを活用した教科横断的なプロジェクトにおける生物育成に関する技術リテラシー教育の実践」
<報告>
研究テーマに関連して、7,8年生を対象にテーマプロジェクト「ここにしかないタネ」(6月〜8月)の実践を行いました。この実践について、8月19〜20日に開催された日本産業技術教育学会第66回全国大会(鹿児島大学)で口頭発表しました。
学会当日は、プロジェクト設計から実践までの取り組みと、プロジェクトの最初と最後での記述の変化や、最終レポート記述の傾向について報告しました。また、質疑応答では、教科の履修時期・範囲や、プロジェクトにおける教科の取り扱いについて質問や助言をいただきました。
山﨑恭平、山崎貞登:生物育成の技術に関する教科横断的なプロジェクト学習の実践
日本産業技術教育学会 JSTE 第66回 全国大会(鹿児島)プログラム