大人も自立した学び手であってほしいという願いから、ラーニングセンターでは学びを深めたいスタッフの研究や学会発表などのサポート(実践研究)や、研修会やワークショップの様な「実践を開く」(実践ラボ)場づくりのサポートなどをします。スタッフが試行錯誤している実践の場に、ぜひいらしてください。みなさんの関心も持ち寄りながら、共に学び合う時間を過ごしましょう。
2024年度の実践ラボも第5回をご案内できることになりました。ぜひ,風越の実践を通して学び合いにいらしてください。
軽井沢風越学園では、小学校の6年間、国語科の「書くこと」については、年間通して「作家の時間(ライティング・ワークショップ)」を中心に学んでいきます。「作家の時間」では、子どもがホンモノの作家となり、作家と同じように、書くことにまつわるあらゆるプロセスを体験しながら書くことについて学んでいきます。原実践が欧米発の「ライティング・ワークショップ」とあるように、書き手自身がつくることで学んでいくワークショップ型の授業です。書く題材を集めるところから、書いた作品を出版して、多様な読者に読んでもらうところまでを「書くこと」の学びとして考えます。 とはいえ、子ども一人ひとりが書きたいことを書きたいように書く「作家の時間」は、その自由な授業スタイルを取れば、子どもは勝手にのびやかに書く力を伸ばしていくというわけではありません。授業スタイルを模倣するだけの実践はいずれ行き詰まる。常日頃、子ども自身が「もっと書きたい!」「こんな書き手になりたい!」「もっとこうしてみたい!」と、どんどん自らの力を発揮できるようにするにはどうすればいいか。授業の構成、環境設定、大人の関わり方や、そもそもの在り方まで。子どもの姿と自分自身の実感とを行ったり来たりしながら、つくり続けていかなければならない。時には、子ども自身に聞いてみながら、大人自身も書き手として学びながら。
今回は、そんな「作家の時間」の今まさに試行錯誤中のプロセスを公開し、「作家の時間」を実践している人/したい人はもちろん、全国で「書くこと」の授業づくりについて探究している皆さんと一緒に探究してみたいと思います。 |
ラボ実践者:片岡利允(義務教育学校1~4年生)
日時と内容:
DAY0:エッセイ課題 「今、あなたが抱えている『書くこと』の授業づくりに関する“問い”は?」
DAY1:2月25日(火)事前オンライン 21:00〜22:00
DAY2:3月7日(金)当日プログラム@風越学園 9:00〜15:00
DAY3:3月吉日(事後オンライン)*参加者の皆さんと相談して決めます
対面開催の会場: 軽井沢風越学園(〒389-0113 長野県北佐久郡軽井沢町発地1278-16)
参加対象者:「作家の時間」を実践している人/したい人、「書くこと」の授業を探究している人。
定員: 15名
※応募多数の場合は選考させていただく場合があります。
※2月7日(金)までにお申込みいただいた方を優先します。
参加費: (全日程)
・一般 10,000円
・学割*:5,000円
*学業を本業とする方(現職大学院教員を除きます)
参加お申し込み:
参加を希望の方は、こちらのフォームよりお申し込みください。
申込締切:2月19日(水)
*2月7日(金)までにお申込みいただいた方を優先します。
*参加費のお支払いは、参加決定後Peatixをご案内します。
軽井沢風越学園の「テーマプロジェクト」を一緒に設計してみませんか。 軽井沢風越学園では、3年生以上のカリキュラムに「テーマプロジェクト」を設定しています。テーマプロジェクトは、スタッフから提案されたテーマについて、子どもたちが問いを立て、教科や領域を横断しながら仲間と協同して探究します。開校以来、テーマプロジェクトの中で、子どもたちがどんな経験をできるとよいのか、試行錯誤を重ねて来ました。その中で3,4年生の子どもたちに、「やりたい!」「知りたい!」という探究に向かう情熱を持ち続け、活動すること、考えることを楽しんでほしいというわたしたちの願いが明確になってきました。そういうプロジェクトにするためには、テーマはどんなものが適切?大人は何を準備し、どう伴走していくのがよさそう?今現在、そんな問いを持っています。
テーマプロジェクトでは、構想段階で「プロジェクトチューニング」を行い、設計者(=実践者)の葛藤や迷いを明確にし、他のスタッフとのやりとりをして方向性を定めたり、見直したりしています。
今回は、この協同設計を学園の外に開き、子どもたちのテーマプロジェクトという探究の学びを作ることに興味を寄せてくださるみなさんと、実践と設計を行ったり来たりするプロセスを共にできればと考えています。 |
ラボ実践者:外舘ゆき子(副校長、義務教育学校1~4年生)、依田裕子(義務教育学校:1~4年生)
日時と内容:1月23日(木)18:30~20:00 (オンライン)
・授業案検討
・意見交換、交流
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2月7日(金)8:45~15:00 (現地)
・授業参観
・振り返り
・意見交換、交流
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上記の日程の他、テーマプロジェクトを実施する日で、参加者の皆さんのご都合がつく日に1日授業を参観していただくこともできます(希望者のみ)。
会場: 軽井沢風越学園(〒389-0113 長野県北佐久郡軽井沢町発地1278-16)
参加対象者:総合的な学習の時間や、教科横断的な学び、プロジェクト学習の設計に関心がある、小学校教諭または学生。
定員: 10名
※応募多数の場合は選考させていただく場合があります。
※1月7日(火)までにお申込みいただいた方を優先します。
参加費: (2日間全日程)
・一般 10,000円
・学割*:5,000円
*学業を本業とする方(現職大学院教員を除きます)
参加お申し込み:
参加を希望の方は、こちらのフォームよりお申し込みください。
申込締切:1月17日(金)<定員になりましたので締め切りました>
*参加費のお支払いは、参加決定後Peatixをご案内します。
お問い合わせ
ご質問やおたずねになりたい事がありましたら,以下の担当までお願いします。
klc@kazakoshi.jp (担当:佐々木、大作)
<報告>
●2024年度 実践ラボ
林里紗「幼小のつなぎを考える 〜何をつないで、何を変えるのか〜」
佐々木陽平、藤山茉優「一人ひとりの子どもごとに教材研究する」ってどういうこと?(小中)〜一人ひとりの子どもが教材を味わう算数・数学の授業を一緒につくる〜」>>講師レポート
山﨑恭平「教科横断的なプロジェクト学習の魅力と起こし方~教科を社会にひらく・接続する~」
●2023年度 実践ラボ
佐々木陽平「中学校数学科において目指すべき子どもたちの学びをみんなで考える」>> 講師レポート
井上太智「概念で深める探究の学び in 科学者の時間」>> 参加者レポート
山﨑恭平「プロジェクト学習を支えるものづくり学習環境とは?」>>講師レポート
岡部哲「子どもが自由になるための環境の設定と大人の関わりを考える」
●2022年度 実践ラボ
大作光子「探究的な学びを支える学校図書館員研修」>>講師レポート
実践研究
山﨑恭平
研究テーマ「エンジニアリングデザインプロセスを活用した教科横断的なプロジェクトにおける生物育成に関する技術リテラシー教育の実践」
<報告>
研究テーマに関連して、7,8年生を対象にテーマプロジェクト「ここにしかないタネ」(6月〜8月)の実践を行いました。この実践について、8月19〜20日に開催された日本産業技術教育学会第66回全国大会(鹿児島大学)で口頭発表しました。
学会当日は、プロジェクト設計から実践までの取り組みと、プロジェクトの最初と最後での記述の変化や、最終レポート記述の傾向について報告しました。また、質疑応答では、教科の履修時期・範囲や、プロジェクトにおける教科の取り扱いについて質問や助言をいただきました。
山﨑恭平、山崎貞登:生物育成の技術に関する教科横断的なプロジェクト学習の実践
日本産業技術教育学会 JSTE 第66回 全国大会(鹿児島)プログラム