2024年7月23日
今日は月に一度の「森の日」。朝から色々な大人が来ていたり、色々な音が鳴ったりと、いつもと学園の様子が違った。その様子を敏感に受け取っているのか、ユウジロウは朝からせわしなく動き続けている。ロープなどでしばらく遊んだ後、鶏小屋で鶏の姿を見つめ続ける。その後、草刈機を操作していたスタッフのG(水澤)に出会い、Gの後を追い続ける
オフィス前の芝生まで来て、Gが草刈りをしている横で自分も草刈り機を押す真似をして過ごす。そして、その後、薪割りをしている人やチェーンソーで丸太を切っている人の近くに行き、その様子をじっと見ている。
しばらくそのままの状態で時間が経ったところで、既に他の1年生たちが集まっているつどいの場に行こう、と声をかけたが、なかなか行こうとはしない。
ユウジロウの行きたくない気持ちと、私の行ってほしい気持ちをお互いに伝え合い、しばらく話し合いが続く。最終的には、妥協案として、遠回りにはなるが森を通ってつどいの場所に行く、ということに落ち着いた。
その後、森の中を散歩しながら通ってつどいの場所に着いたものの、輪になっている1年生の周りを1周して、結局その輪に入らず、そのまま通過してその場を後にするユウジロウ。そして、また森を出て、先ほど座ってじっと作業を見ていた、あの場所に戻ってきた。
戻ってきたユウジロウに対して、しんさん(本城)が質問をして声をかけるが、何かしたいことがあるわけではない様子。最後には、しんさんから切った木材を運んで積み上げる仕事を提案してもらい、「やる。」と決めてやり始めた。
はじめにユウジロウの姿を追っている時は、「何かしたいことがあるのかな」と思っていた。でも振り返ってみると、そうではなくて、今日の彼は「何がしたい」よりも「ここにいたい」という気持ちだったんじゃないかな〜、と感じている。
様々な機械や森での活動という、自分の気になるものや関心があるものがたくさん溢れていた、あの場に「ただいたい」という思い。最終的には、しんさんから仕事をもらったことで、その場にいやすくなったようにも見えた。
自分の世界に浸ることが多いユウジロウには、「仲間との時間も経験してほしい」という思いがあり、つどいへ参加しよう、ということはスタッフからいつも積極的に伝えている。でも、他の1年生との関係だけでなく、こうやって色々な人や世界と出会っていることも、彼にとっては大切な時間であり経験なんだよな…と感じた時間だった。