風越のいま 2022年11月26日

もぐらといっしょに寝たい!キャンプ計画の始まり

坂巻 愛子
投稿者 | 坂巻 愛子

2022年11月26日

遡ること4月のある日。この日、動物探検チーム(年長児を中心とした生活グループ)は絵本『14ひきのぴくにっく』(いわむらかずお / 童心社)に出会い、ネズミの穴探しにでかけた。それらしきものを見つけると、その穴に指、腕をつっこんで「あっ!!ここ、曲がってる!」「こうなってその先に部屋があるんだ!」と、土の中に息づく動物たちの暮らしの世界に関心が湧いていった。

ラスチックのお弁当箱を食べてゴミ箱から出られなくなってしまったネズミを目の当たりにした時は「お母さんを探していたら迷子になっちゃったのかな」などとネズミを真ん中に想像したり、森の中で死んでしまったモグラに出会った時は「車にひかれた?」「プラスチック食べちゃった?」と自分たちの生活と繋げて考えたりする姿があった。

土の中に寝る?キャンプ場づくり

8月30日。鶏小屋の隣で穴を堀り始めた人たちがいた。

コナ「みて、宝石」
アサ「幼虫だ」
ミチは幼虫を鶏の餌にしている。
タイチ「穴を掘ったらモグラと寝られるでしょ。どんどん掘ろう」

ん?…何が起きている?わからないけれど、わっせわっせと穴を堀り始めた人たちはやる気に満ちている。なんだか楽しいことが始まったんだな、と様子を見ていた。

そして、帰りの集いにて事の真相がわかる。

タイチ「お知らせがあります。今、土の中に寝るところを作ってます。動物探検チームみんなが寝られるところです」
ジン「キャンプ場ね」
ハナ「土の中でモグラさんと寝るために穴を掘ってるんだよね」
ミチ「あと、にわとりさんの面倒もみられるから(鶏小屋の隣のキャンプ場だから)」
ヨウ「あ!!めざましどけい、(朝)にわとりが…コケコッコーってなるよねー」
タイチ「みんなに見てほしいから帰る時にみてね」

「明日は早く来て掘るぞ!エイエイオー!!」


泊まるための穴掘りは、降園後も掘り続けるほど勢いがあった。穴はどんどんと大きくなり順調そうにみえていた。が、穴掘りが始まって6日目の集いでのこと、タイチがみんなに投げかけた。「ここで泊まりたい人は掘るのを手伝ってください、ミミズと幼虫を回収してください。掘ってくれなくても入れるっちゃ入れるけど、泊まることはできません」

レイ「なんで?なんで泊まることできないの?」
すると、あちこちから「なんで?」「なんで?」の嵐になる。

マサムネ「掘った人しか泊まれないというのは、キャンプじゃないし、店員さんしか泊まれないってことだから、全然キャンプじゃないよ」
カイシン「それキャンプっていえないよ」

タイチはみんなの声を俯いて聞いていていた。そして、涙をいっぱい溜めて「みんなで、みんなで掘らないとおっきくできないんだもん」と、タイチの震えた声が届いた。タイチの心臓は大きく波打っているようだった。

ヨウ「全員掘ったほうがいいってこと?」
カイシン「今だったら動物探検チームの10人は入れるかな、でも入れない人もいるから、やっぱだめか」
タイチ「うまくいかなかった。みんなも手伝ってくれないから穴を大きくできなかった」
ヨウ「穴堀り隊は何人くらい居るんだっけ?」
タイチ「はじめはいっぱい居たのに、途中でみんなやめちゃった、途中までうまくいってたのに」
コナ「てつだいたい」
いろいろなところから「てつだいたい」の声が上がる。

「動物探検チームのみんなが泊まれるところを作りたい」というタイチの心から溢れるほどに大きく膨らんだ願いに出会い、共感した人も、驚きの気持ちで受け取った人もいたようだった。そしてこの後、たくさんの人が穴掘りに向かっていった。

もぐら家族誕生

9月1日。動物探検チームのタープの下には絵本が数冊置いてあって、最近は土の中の本や虫の本を置いている。

カエデとカホが『チリとチリリ、ちかのおはなし』(どいかや / アリス館)を見ながら大きな紙面に土の中の地図を描き始めた。そこにヒカリも加わって部屋はどんどん増えていった。ミミズを貯めて置くところ、キッチン、トイレ、レストラン、温泉といろんな部屋が細い道でつながっている。

描き終えると、なんと3人は紙面の上にのって、描いた部屋の中でモグラごっこを始めた。体に比べて描いた部屋はとってもちいさいのだけれど、彼女たちはそこで「おしっこシー」とか、温泉に入って「あー、きもちー」なんて言っている。

9月13日。ミチ、コナ、ヒカリ、ツムギの動物病院ごっこが始まった。そこに腕が痛いというモグラがやってきた。ミチは「穴掘り病ですね」と言うとヒカリが薬を配るという役も生まれている。そしてそんなモグラの為にと、ダンボールでトンネルが作られた。

その後、カエデ、レイ、カホ、アイラ、ハナが加わってモグラの家族が生まれた。ミミズに見立てたオオバコをムシャムシャと食べている。想像の世界を大きく大きく膨らませて彼女たちはモグラストーリーを描き合う。

「モグラといっしょに寝たい」「土の中でキャンプしたら面白そう」の思いはこんな感じで突然現れたようにみえる。でもそれは4月から土の中に思い巡らしたりモグラやネズミ、ミミズと繋がってきた日々が「こんなことやってみたい!」というイメージを少しずつ膨らませ、ある時、爆発するようにすごい勢いで現れたものだったように思う。

子どもたちが遊びの中で生み出す閃きに、私はいつも「ひぃえー、なんだそれー」という感嘆と共に子どもたちの心の豊かさに出合う。この「やってみたい!」の躍動がこれからどんな物語をつくっていくのか楽しみである。

キャンプミーティング

9月9日。朝の集いでタイチがキャンプの持ち物を考えたことをみんなに伝えたのを機にキャンプについて感じていることを話してみることになった。

あいこ「キャンプについてどんな風に思ってるか話してみない?」
あちこちから「こわいー」の声が上がる。

タイチ「おれも初めて森でキャンプしたときはちょっと嫌だったんだけど、だからみんなの気持ちもわかる。クマ出るかなって思って。でも大丈夫だよ、穴の入り口を小さくしてクマが入れなくするから、それに出てくるのはリスくらいだよ」
ケイタ「ドキドキするよね、おばけ出てほしい」

あいこ「怖いって思っている人はどんなことが怖いって思う?」
ハナ「お母さんやお父さんと離れるのはいいんだけど、家じゃないから外が怖いし、夜も怖い」
ヨウ 「夜の外は誰だって怖いよ。できるかわからないけど、夜寝ないで守ってあげようか」
ジン 「そうだ、男たちは寝ないで守るっていうのはどう?」
タイチ 「ハナってね、おばけとか怖い話とか眠れなくなる。」
ヨウ 「オレも変なもの見ると夜思い出して眠れなくなる。」
ジン 「じゃあ、みんなのママとパパも一緒にする?」
タイチ「みんなのママとパパが来たらマグマまでいっちゃうよ。(それだけ深く掘らないとみんな入らない)

(しばらくマグマのやりとりが続く…)

ケイタ 「怖くない人といっしょに寝る?おいらも怖いときあるんだけどね」」
ヨウ 「怖い人が一番真ん中に寝て怖くない人が横にいる。」
ジン 「いいこと思い浮かべれば眠れる」
ヨウ 「ハナちゃんの誕生日のサプライズにする?」
ナオ 「サプライズパーティーのキャンプにする」
タイチ「怖い人は風越(校舎内)で寝ればいい」
ケイタ 「待って、トイレの花子さんがいるから」
アイラ 「風越で寝るのはお家じゃないから怖い」
タイチ 「風越をお家っぽくすればいいんじゃない?」
カイシン「ぬいぐるみ持ってくるとか?」
ヨウ 「怖い人も朝、昼なら大丈夫でしょ?暗くなったら部屋に入ればいいんじゃない?」
ミチ 「家から近い人は帰る?」
ジン 「眠れないのでお迎えにきてくださいって電話すればいい」
ハナ 「それは出来ないよ、シンディ(父)はお酒飲んじゃうし、暗くなると運転できなくなる」
タイチ「一回チャレンジしてみて、お母さんとか無しで。それで、やっぱり眠れなかったら迎えに来てもらうか、一緒に眠る」

数名の閃きから始まったキャンプ計画。イメージしたことを自分たちの手で実現していく日々、身の丈にあったキャンプがどんなキャンプとなっていくのか、その物語の中で私もワクワクしながら共に過ごしている。

キャンプについてミーティングで声が上がっていたように、不安を抱いている人もいる。キャンプが未体験という人、夜が暗くて怖いという人、お家じゃないから嫌だという人、それぞれの経験はさまざまだからその思いも様々。なんでも「みんなで」がいいとは考えておらず、キャンプの参加については色々なあり方があると思う。泊まらないで夜に帰る事を選択する人も出てくるかもしれない。大切にしたいことは、キャンプをすることでは無く、これからキャンプのイメージを膨らませていくなかでそれぞれがどんな世界に出会うのか、チャレンジしたいことに出会うのか、そこにどんな願いを持ちながら過ごしているのかを見守っていきたい。

それぞれが面白さを生み出す

キャンプといえば?と聞いてみると、テントを張りたい!ごはんは何がいいかな…、などの声があがる。そこで関心事で集まるチームをつくることに。チームごとにミーティングをしたりやってみたりする日々が始まった。

・穴掘り、テント、火チーム

穴を掘って寝るために、土を深く広く掘る日々が何日も続いていた。土を掘って寝る、と言ってもそれぞれに様々な思いがあるようだ。ある日、穴掘りのところで押し合いをしているタイチとカイシン。激しく体をぶつけ合った後、話し始めた。

タイチ「トンネルを掘ってかくれんぼする遊び場をつくりたい」
カイシン「そんなの今からじゃできないし、寝る時に邪魔」
ハルタカ「うん、邪魔 寝てたらトンネルに落っこちちゃうかもしれないし」
タイチ「下に掘るんじゃないんだよ」
カイシン「でかい人は入れない。子どもも入れない、あいこなんて絶対ムリ。」
タイチ「大きい穴の中でやると楽しいと思うから」
カイシン「キャンプまでに掘れるのかな? キャンプの日が過ぎちゃうかもしれない」
タイチ「穴は板とかで塞げばいいし、何回もお泊りすればいいじゃん」
カイシン「………板でやるならいいかな。でもキャンプまでにできるかなぁ。あっでも、キャンプじゃないときも遊べるか。」
ハルタカ「いいよ」
ケイタ「さんせい」

相手は自分とは全く違う考えであることを知り、苛立っていた。一緒にひとつのことをやっていく難しさに何度も出会って、ぶつかって、やり取りを重ねて次第に相手の思いに心を寄せ始めるようになった。

この穴掘りチームはその過程でどんどんイメージが変化していった。穴を掘ってテントを立てるというイメージから、穴に板を敷いて屋根をつくる、その後、板の上にテントを張って地下をつくると面白そうだというように。実際に寝てみたり、数名が持参してきたテントを張ってみたら、みんなが穴の中で寝ることは出来ないとなって、「穴はもぐらとあそぶ遊び場にしよう」と。「もぐらと寝たい」から「もぐらとあそびたい」に、そこにある願いの形が少しずつ変わっていった人もいた。それは自分たちにとって「いいもの」を追求していく姿だった。

・温泉チーム

みはらしの湯に行きたいという話が出た。みはらしの湯は風越学園から16キロほどある。

マサムネ「バスで行けばいいんじゃない?」
ミチ「お金がかかるよね」
あいこ「男の子11人いるけれど、しんさん一人で大丈夫かな?」
カエデ「ムリ〜」
ということで、他の案も考えてみると…。
アサ「石で温泉をつくる」

あいこ「 アイラが昨日お湯を沸かしてそれを使うのは?と話していたよ」と伝えると、
「プールにお湯とお水を入れる」「ぬるいと寒い」 レイ「うちのお風呂は39°C!」 「男と女で分ける」 「水着で入る」 「入浴剤いれる!」いろんな意見が出てきた。

火起こしをしてお湯を沸かし、プールで温泉をつくる、どんな感じになるのかな…。

・ごはんチーム

朝ごはんチームのコナ、アイラが朝ごはんについておしゃべりしている。

コナ「わたしー、パンケーキしか作れないからパンケーキにしようかな」
アイラ「あんちゃんもつくりたい」
ミチ「わたしパンケーキきらい」

コナの首が曲がっていく…。アイラの口が開いていく…。

朝、どんなものを作って、食べたくなるか、想像してみることに。「おはよーーー」「さあ、歯を磨いてー、着替えてー」「ごはんをつくろう!!」

あいこ「さぁ、何つくれそう?」
アイラ「朝は力が出ないからー」
ミチ「かんたんおむすび!!」

自分にできることって何かな?を考えたり、ミチの思いを知ってみんなが食べられるものって何かな?を考えたり、朝起きたときのことを想像して、見通しをもってみる、という時間を過ごしていた。コナが自分にできることとしてあげたパンケーキはおやつでつくろう、ということに。

・ランプチーム

「夜がこわいー、暗いのがやだー」と思いを伝えていたハナ。夜の暗闇に光るランプをつくってみるのはどう?と提案。

「はなちゃん、シークレットペン持ってる!!そのペン光るんだよ!作ってみたい」そこにいたカエデと一緒にランプの作り方を調べるためにライブラリーへ。そしてラボへ。

ランプづくりの面白さの波はあっという間にたくさんの人へ届いた。それまで庭で虫を追うことに大忙しの様子だったハルタカもランプづくりに没頭した。ランプをつくる過程でつくる面白さだけでなく、わからなかったら調べる面白さ、いろいろな人に聞いてみること、人やモノとの繋がりが生まれた。

キャンプに向けて、それぞれの気持ちがそれぞれのペースで動き出していく。それぞれが面白さを生み出し、みんなにとっていいと思うものをつくっていく日々。他者と繋がりながら少しづつ自分たちのキャンプがつくられていくのを感じているようだった

「もぐらと一緒にねたい!キャンプ」それぞれの願い

10月12日。キャンプ2日前にして、ちらほら不安な思いが表れてきた。 キャンプの荷物を考えて、『おでかけのーと』に書くことに。が、ツムギはノートを開かない。口を尖らせて眉間にシワを寄せている。時折みんなを見たり、外を見たり…。 持ち物を書き終えた人は散っていく。

あいこ「つむちゃん、ノート書いて無かったみたいだけど、何か あった?」と声を掛けた。 ツムギ「キャンプ、不安。楽しみだけど…」その後、「おかあさんとみはらしの湯に行きたい」「お母さんと 一緒じゃないと眠れない」「ミチのお家に泊まったときは眠れたけど、朝早く起きちゃうのが嫌なんだもん」不安な思いが溢れるように出てきた。

あいこ「眠れなかったらお迎えに来てもらうっていうのはどう?」ツムギ「やだー」あいこ「泊まりたいけれど、お母さんと一緒じゃないと眠れないってことなんだね」ツムギは頷く。

そうだねー、としばらくそのまんまの時間が流れる。 あいこ「みんなプールで温泉つくっちゃうなんてすごいよねー、どうなるんだろう…」と話すと、 ツムギ「つむの家でみかんの皮干しているんだよ、それ持ってくる」と。 少しづつ落ち着いてきた様子。

コナはお迎えの時にお母さんより「こなちゃん心配なことがあるんだよねー」と。コナ「今、言う。お父さんとお母さんと一緒に寝たい」 コナは一回目のミーティングの後に、「キャンプ怖い人もいると思う」と私の耳元で話していた。それ以来、不安な思いは口にしなかったけれど、言葉に出来ない思いがあったのだ。そんなコナは持ち物の紙に「げんきなじぶん」を描いていた。元気な自分でキャンプに参加したい、という願いのなかで葛藤していた。

他にも不安と楽しみと表裏一体の人はたくさんいるだろう。どうなるかわからないけれど、タイチがミーティングでみんなに伝えていた「一回チャレンジしてみて….」ということが始まる。 そのチャレンジを見守りつづけたい。

ぼくたちのキャンプ おてんとさまと共に

10月14日、キャンプ当日。

登園してみると、テントの中が夜露でびしょ濡れになっていた。テントチームの人たちが雑巾片手にテントに向かって走っていく。おやつチームの人たちはパンケーキの仕込みにかかる。

午後、おやつを食べて、寝袋を干して寝るところを決めたり、火起こしをしたり、ドラム缶温泉の準備をしたり、遊んでいたらあっという間に暗くなった。自分ができることに力を注ぎ、やりたいことをやって生活が進んでいく。

「今、何したい?」お天道様と自分のからだが教えてくれる。「今、何ができる?」友だちと自然が教えてくれる、そんな感じに過ごしていた。

「きれい…」と誰かが呟いた。その指差した先にはうろこ雲に隠れた月が辺りをぼんやりと照らしていた。テントで寝る、と決めた人たちはテントへ向かう。テントは嫌だから部屋で寝ると話していた人たちの中でもテントで寝ることを選んだ人たちが多くいて、テントの中はびっしりになった。

が、徐々に「なんか、背中がゴツゴツする…」「さむい…」「ねむれない…」とテントを出て、そしていつしかテントの中はスッカスカになった。

2日目の早朝。起きてきた人は焚き火の周りにやってきてまどろむ。

しばらくするとタイチが「わすれてた!マシュマロ!!」とバックからマシュマロの袋と竹串を取り出して外へと駆け出した。そして、屋台に看板を垂らして『マシュマロやさん』を開店。これは朝ごはんの前菜なのか?焼きマシュマロが始まった。

そんなことをしていたら「あさごはんまだ〜?」になる。ヒカリがみんなのお米を研いでくれていた。朝ごはんは『かんたんおにぎり』と『かんたん目玉焼き』。「おこげごはんがいい」と、飯盒炊きにチャレンジする人もいた。目玉焼きは嫌いだからと卵焼きにした人もいた。アルミ箔でフライパンを作るのが難しい。「それ(フライパン)どうやって作るの?」と聞くとコツを掴んだ人たちがやり方を伝えている。それでも卵がツルッと垂れて失敗、再チャレンジする人が続出した。

それぞれのやり方、それぞれの楽しみ方で9時頃にようやく朝ごはんタイム。

そして家から一人一合持ってきたご飯はあっという間に無くなった。前菜マシュマロから始まった朝ごはんはメインにありつけるまで2時間余り経っていたこともあり、みんなのお腹は究極に米を求めていた様子。

キャンプ中、子どもたちは他者と繋がりながらつくっていく時間を楽しんでいるようだった。それはキャンプに向けての日々の中でも感じてきた、自分たちでつくる面白さをからだいっぱいに感じている姿であった。

キャンプの企画が生まれてから1ヶ月半ほど、キャンプというふわっとしたイメージを共有することから始まって、穴が少しずつ大きくなっていく、みんなが喜びそうなごはんが決まっていく、テントを張ってみる、きれいなランプが出来ていく、そんな風にそれぞれが繋がりたい世界の中で願いを持って過ごすことで、さまざまなことが一人ひとりの手から生み出され、形になってきた。「ぼくたちのキャンプ」はそんな風に作られていったように思う。

先日の集いでのこと、「今度は動物探検チームみんなでホテルに泊まりたい!!」という声があがり、今、再び、シャベルと鍬を持った人たちが『かざこしほてる』をつくり始めている。「本物のホテルつくってるんだよ!!」と。

本物を描くストーリーが再び動き出した。


#2022 #前期 #幼児

坂巻 愛子

投稿者坂巻 愛子

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子どもたちの世界は面白くてワクワクします。一人ひとりの「おもしろい!」の世界を大切に実体験を通して深め、拡げていけたらと願っています。そして暮らしの中で見つける小さな喜びや気づきを一緒に積み重ねていけたら幸せですね。

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