2023年6月8日
(書き手・中川 綾/23年12月 退職)
今年度の軽井沢風越ラーニングセンターの自治体連携は、長野県と松本市と日野市の3つの自治体とスタートしました!
長野県とは連携協定を結び、学習者中心の学びのための教員教育プログラムの共同研究を進めるべく、2名の長野県教員の派遣と、パイオニアスクール3校(松本市立丸ノ内中学校・松本市立開智小学校・松本市立田川小学校)との研修連携をして参ります。
また、同じく長野県松本市とも連携をし、リーディングスクール(松本市立中山小学校)の研究サポートもさせていただくことになりました。
日野市とはこれまでの連携に引き続き、研究主任会での研究連携等を進めさせていただく予定です。(詳しくは別の記事でご報告予定です。)
長野県からの派遣教員をお迎えすることには「学習者中心の学びのための教員教育プログラムを共同研究していく」という大きな目的があります。あくまでも「共同研究である」ということを私たちも重視しており、派遣教員の方々にスクールベースの研修プログラムを受けてもらいながら、同時にばんばん意見を交わし、共につくり上げていく予定です。
派遣教員の方々がいらしてから既に1ヶ月半経ちましたが、とても心強く既に同志のような気持ちで学びが深まっているのを感じています。
詳しい内容は今後研修プログラムに関わるスタッフや派遣教員の方々にもかるせんのーとに記事を書いてもらう予定ですのでお楽しみに!
長野県のパイオニアスクールと、松本市のリーディングスクールは、自治体としては別の連携になりますが、同じ地域の学校ということもあり、各学校に配置された「探究コーディネーター」同士の繋がりをつくっていくことになりました。毎月1回は連携ミーティングを行い、互いに助け合えるコミュニティとなるように、ファシリテーター役で私たちも関わらせていただいています。
それぞれの学校の「生活・総合」に関する研究状況について互いに共有していくと、似たような悩みや躓きがあることも多く、支え合いつつも刺激的な時間にもなります。
他の学校の探究コーディネーターの話を聞いて、「私、頭がかたかったです。先生方に私の考えを押し付けてしまったかも…」「その取り組み、うちの学校でもいただいちゃいます!」というようなざっくばらんでオープンなやりとりが生まれています。
4月19日には、松本市立中山小学校で、生活・総合の研究に関する研究サポートに入らせていただきました。風越学園校舎とオンラインで繋いで、校長の岩瀬から風越学園の概要を説明しつつ、長野県からの派遣教員の方々からも「風越に来て2週間で感じること」を共有してもらいました。生活・総合の探究テーマをどのように決めていくかを考えるワークショップも行ったところ、中山小学校は単学級でもあることから「生活・総合のテーマ設定などについて担任ひとりで考えることが多かったが、同僚の力を借りながら深めることができる実感を得た」という声をいただきました。中山小学校の探究コーディネーターでもある佐藤先生とも後日研修の振り返りを行い、今後の重点研究について佐藤先生がどのようにファシリテーションしていくのが良いかなどを共に考えることができました。
丸ノ内中学校の探究コーディネーターでもある上條先生は、パイオニアスクール3校のまとめ役として既に風越学園に何度か足を運んでくれています。この3校は同じ学区の小中学校でもあるので、これからの2年間で「小学1年生から中学3年生までの9年間の探究を連続した学びとして整理していきたい」という想いをもっています。
「探究で大事にすることはなんだろう?」という現場の先生方の声を拾いながら、同じ悩みを持ちつつ実践に向かっている風越学園のスタッフと、年間を通してコミュニケーションを取りつつ、お互いに学び合える関係になれたら嬉しく思っています。
今年度がスタートしてからの1ヶ月間は、濃いだけでなく、各学校との研究サポートに関する土台となる仕組みづくりも進んだように思います。またこまめに自治体連携についても報告させていただきます。