2020年4月29日
(書き手・野村 祐衣/22年12月退職)
オンライン風越(仮名)がスタートを切って、気づけば2週目。そして、目の前にはゴールデンウィーク。これからも試行錯誤の日々が続きそう。オンラインであってもオフラインであっても、目の前の子どもたちにとっての「よりよい」を探る日々を積み重ねていくのだろうなと感じています。
オンライン風越(仮名)が始まり1週間が経とうとしていた頃、前期(1•2年生)ミーティングで、ふっしぁんが言いました。
「いつまで続くのかわからない先行き不透明な状況で、このまま進んで行くことに少し不安の気持ちが生まれてきている。お家の人や子どもたちのことを考えると、こちらからもう少しなにか提案した方がいいんじゃないか。」
そんな話を皮切りに、集っているメンバーで経験、アイデア、知識を持ち寄り、生まれたのがチャレンジ100(勝手に略して、チャレ100)です。6歳・7歳ぐらいの低学年の様子を思い浮かべて作りました。
チャレ100は、100個のマスに1つずつミッションが記されているシンプルなワークシートです。
ミッションの内容は、生活の中で取り組めるミッションがあれば、お外に誘い出すようなミッションや、思わずくすっと笑っちゃうミッションもあります。いつ、どこから、どんな風にチャレンジするのか、愉しみ方は使い手に委ねられています。
KAIさんのホームでは、チャレ100をきっかけに以下のような子ども達の会話や動きが生まれたそう。
まずはひとりひとりの「〜したい」からはじめる。
「ちょっとむずかしそうだけどやってみる!」も。
うまくいかなくてへこむ。
「むりだ〜てつだって〜」ってかぞくにヘルプをだす。
オンラインでさくせんかいぎ。「どうやっておかあさんなかす?」
「おれ、おとこだからけしょうむり!おんなのこやって〜」みんなできょうりょくしてビンゴにする。
「えっ?それってどうやってやったの?」ってアイディアをききだす、それにこたえる。
「おー!すごーい!!」ってみとめあう。
そして、KAIさんの言葉はこう続きます。
課題を達成することと同時に大事なのは、そのプロセスで何が起こっていたかということ。オンラインだからこそ、ここに焦点をあててみることは大事だと思います。
さらに大事なのは、オンラインの中で完結しないこと。あくまでもまなびやあそびのメインはオフラインの時間です。オンラインの時間には、上に書いたように、シェアしたり、話し合ったり、交流したり。「じゃあ、みんなで1から100まで数えてみようか〜」「できたね〜じゃあ、『1のく』に丸つけてね〜」じゃない。笑
時間を積み重ねていくことで、見えてくるものもあれば、見えなくなってくるものもある。それぞれの見えているものを持ち寄れば、見えなくなっている影に、そっと光が差し込む。メンバーや、場所や、時が違えば、生まれるものは、全然違ったものになるんだろうなと思います。
チャレ100で完結してしまわずに、読み手のみなさんの生活にぐっと寄せて、オリジナルチャレ100を作ってみてもいいかもしれない。もしくは、チャレ101、102と書き足してみてもいいかもしれない。地域オリジナルのチャレ100を作ってみてもいいかもしれない。高学年verを作ってみてもいいかもしれない。
実際、前期スタッフ(幼稚園)でも新たな動きが始まりました。その名も「ちゃれんじ50」。ゴールデンウィーク中にそれぞれのご家庭で、日々を愉しんでもらえたらという想いから生まれたそうです。
こんな日々だからこそ、いやどんな日々でも、光の当たる場所を少し変えてみると、なんだか面白いや、うれしいは見つかるのかもしれない。あなたの日々を周りの人たちと共に愉しみ、喜び、笑い合い、分かち合う、そんなきっかけになることを願って。
ぜひ、それぞれの日々でご活用ください。
チャレ100