だんだん風越 2020年12月20日

「Live Library」放課後を、本物との出会いに。

外崎 恵子
投稿者 | 外崎 恵子

2020年12月20日

放課後にバタバタ仕事をしていると、何やら素敵な音楽が。
オフィスを飛び出て2Fのカウンターに移動してみると、なんとも言えぬ幸せな空気感に包まれました。

ライブをライブラリーでできたらいいな

Live Libraryとは、文字通りライブラリーでライブを行うというもの。スタッフのこぐま(岡部)辰巳さんが発起人で、ジャズベーシストでもあるこぐまのジャズセッションを辰巳さんが聴きに行ったのがきっかけで、この取り組みは始まったといいます。


こぐま:辰巳さんが「ライブをライブラリーでできたらいいな」って思いつきで言ったんですよね。

辰巳:そうだっけ?(笑)

こぐま:そこから、いろんな人を呼んでできたらいいねって話になって、あっという間に辰巳さんが企画書をつくって、僕がミュージシャンに声掛けたかなぁ。

Live Libraryの風景

そして、風越のひとつの風景になった「Live Library」。10月、11月と2回開催してきましたが、ここでは、第1回目の風景をご紹介します。

学園の真ん中にあるライブラリー。そこにピアノを移動させて、14時半ぐらいからリハーサルの音が聴こえはじめました。その音に誘われるように、ぞろぞろと集まり始める子どもたち。少ししてから、保護者の方もゆるりと。コロナがなければ、地域の方もここに混ざってきていたでしょう。

トップバッターはスタッフのとっくん。ギター片手に歌い始めます。

昼休みの時間によく楽しそうに演奏をしているとっくん。そんな彼に影響を受けて、ギターを始めた子どももいます。

たくさんの拍手と笑顔であたたかい場が生まれ、今回のゲストである MARTER(マーテル)さんが登場。

MARTERさんは、軽井沢在住のシンガーソングライター。こぐまのセッション仲間でもあり、今回の話を心よく引き受けてくださったとのこと。

彼の透き通るような声と穏やかなメロディーが、ライブラリー一帯に広がっていきます。この日はきれいな秋晴れ。バックには浅間山と青空が広がり、日が暮れるとさらに美しい空色へ。

子どもたちは寝転がりながら、本を読みながら、友達と遊びながら。そのそばで、パソコンを開いて仕事をしている人もいれば、じっくりと聴きいっている大人の姿も。

それぞれが適度な距離感、心地よい感覚で本物の音楽と触れ合っていました。

場とモノと人すべてが生かされている時間

こぐま:子どもたちが本物の音に触れて、自分でもこんなことやってみたいなというきっかけや繋がりになるといいな。大人たちが楽しんでいる様子、本気でやっている様子が身近にあると、子どもたちもやってみたいと思えるはず。そんな場をつくりたい。

辰巳:新型コロナの影響で保護者に校舎内立ち入りも制限していた1学期から、夏休み明けをきっかけに変えたいという思いもあったかな。あと、保護者同士や保護者とスタッフとの他愛もない会話からお互いの“感じ”を交換できる場をつくりたいなと思った。『対話会』のような目的が明確ではなくて、音楽がハブとなって結果として会話が生まれるような。

「いい時間でしたね。」
「お酒飲みながら聴きたくなっちゃいました。」

これは、Live Libraryが終わった後に、保護者の方と私が交わした他愛もない会話です。まさにそこには、同じ空間を共有したことで、自然と話したくなっちゃうような空気感が生まれていました。

私が感じたLive Libraryは、「場とモノと人すべてが生かされている時間」でした。

図書室は、静かにするのが常識だったりします。でも、つくられた善(正しいこと)に倣っていくと、その場所が窮屈に思えたりもして…。そんな中行われたLive Libraryは、ライブラリーでライブやりたいな、という感覚的な美から始まっていることが素敵な情景を感じられたひとつの理由なのかなと思います。

11月には、独特の美しいハーモニーと世界観を創りだす望月慎一郎さんと、超絶反応ドラマーとして引っ張りだこの橋本 学さんのお2人をゲストにお迎えしました。こぐまと3人でとびきりのジャズセッション。

さらに、前座をつとめてくださった「とうげのクインテッド」は、オペラ歌手・バイオリン奏者・パーカッション奏者の保護者とスタッフゆーみんのピアノ、こぐまのベースというコラボレーション。

普段本を読んでいる身近な場所に人が集い、ピアノやギターという楽器を通してその場に奥行きが生まれ、同じ空間にいる人たちと感覚を共有する。・・・調和していくってこういうことなのかなぁ。

スピーカーからではなく、目の前で奏でられる音楽を聴くこと、音や空気の振動を肌で感じること、丁寧に手渡された「本物」が子どもたちのこれからにどう繋がっていくのか、想像するだけでわくわくします。

11月のジャズセッションの様子を少しだけ、お裾分けします。

外崎 恵子

投稿者外崎 恵子

投稿者外崎 恵子

正しさより楽しさ。「限りあるエネルギーをいまどう使いたいか」自覚的に生きることを大切に。旅するように生きたい。犬愛と人間理解への欲求が止まらん。

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