2021年11月15日
11月12日金曜日、朝の9時過ぎ。5・6年生が国語の授業をする赤床エリアに、2年生がやってきた。今日は、りりー(勝山)が絵本の読み聞かせをしてくれる日。りりーが取り出した『えがないえほん』に、さっそく2年生の間で「これ笑うよ」「めっちゃ面白いよ」のささやき声がいきかう。5年生は、ちょっと距離を置いてそれを聞いている。
りりーが絵本を読み始めると、遅れて来た5年生のサイトが、ひと目見て「あ、知ってる。絵のない絵本!」と笑顔になって指差した。大人が読むのをためらう言葉が盛りだくさんのこの絵本に、前期の子を中心に歓声があがる。「読んで読んで!」「次めくって!」。そう言いながら、後期の子のあいだにずんずん入って、いつの間にか集団が混ざる。
2冊めは、落語の絵本。何冊かの候補本から、りりーは、読んだ人が少ない『かえんだいこ』をチョイスした。安物と思った古い太鼓が、なんと三百両で売れるお話。想像を絶する儲けに仰天する古道具屋夫婦のリアクションに、あちこちで笑いが漏れる。
5・6年生の国語の授業では、週1回くらい色々なスタッフに読み聞かせをしてもらう。前期スタッフにお願いする時は、前期の子たちも一緒に聞く。そうやって一緒の時間を増やして、ゆくゆくは後期の子が前期に読み聞かせに行けたらいいな、そう思っていた。
でも今回は、いつもの読み聞かせと少し違っていた。実は読んだ絵本は、りりーではなく、前期の子が後期のために選んでくれた本だったのだ。
前期の子たち、帰ってからこんな話をしていたらしい。シモンは「絵本ほかのが良かったかな〜、シゲタサヤカとか。落語絵本は続けて読むと面白いからな〜。今度いついく?」。スミレやアイは「もっと後期に絵本読んだ方がいいよ!だってあんまり笑ったり、隣の人と話さなかったもん。今度は私が読もうか?」と言ったとか。
なんと頼もしい。そうだった、前期の子たちは、後期の子よりもずっと絵本の読み聞かせを楽しむベテランなのだ。次はぜひ、読み聞かせにおいでください。