2024年4月3日
昨年、プロトタイプ版を刊行した『プロジェクトの学びでわたしをつくる』の増補改訂版を2024年3月に出版することとなりました。
本書は、軽井沢風越学園がどのように探究の学びやプロジェクト学習をとらえ、どんなツールや仕組みで設計しているか、スタッフはどんなことを考え、子どもたちはどのように受け取っているかを伝える試みです。実体験と抽象、探索と探究、あそびと学び。それらを行き来しながら、一人ひとりの「わたしをつくる」と「わたしたちでつくる」時間を積み重ねている子どもたちと風越学園のスタッフの実践の現在地を共有します。
この本が、本気で探究の学びにチャレンジしようとしている全国の方々の学びや実践に伴走するものになることを願っています。
多くの実践者のみなさんが新年度を迎える前になんとか書籍をお届けしたいと、(今回も)藤原印刷さんにご無理を聞いていただき、300冊を予約販売分として先行してお届けすることになりました。ありがたいことにあっという間に予約数に達することとなり、うれしく思っています。
3月6日(水)17時から通常販売予約を受け付けます(お届けは4月上旬となります)。
購入は、バリューブックスのホームページからお願いします。
本書を購入してくださった方全員に、特典映像をお送りします。子どもたち一人ひとりの「〜したい」から始まるマイプロジェクトに伴走するスタッフが大事にしていることや葛藤についてインタビューをまとめたものです。5月以降にメールにて映像ページをご案内します。
(こちらの特典は、2/24 にご予約いただいた方にもお付けいたします。)
(3月26日追記)
・2024年2月23日(金)〜3月19日(火)まで、300冊限定で予約販売いたします。予約数に達した場合は、3月19日よりも前に締め切る場合があります。3月末までにお届け予定です。
・予約購入は、バリューブックスのホームページからお願いします。一般販売は3月末を予定しています。
・予約購入の方には、以下の特典をお届けします。
1. 出版記念 特製しおり
軽井沢風越学園の子どもたちが「わたしにとって、マイプロジェクトとは…?」の答えを書いたものをしおりにして、本と同梱します。
2. 軽井沢風越学園への視察研修(有償)優先案内
2024年度に実施するマイプロジェクトの視察研修(有償)の優先案内をお送りします。詳細は、4月以降にメールでお知らせします。
・2024年7月3日(水)
・2024年10月2日(水)
・2025年2月12日(水)
序 章 子どもの学び〜探究そして教師に求められる3つの帽子〜
第1節 本書への願い
第2節 探究学習の理想と現実
第3節 学習者中心の学びに向けた教師の力量形成
第1章 風越学園におけるプロジェクトとは?〜プロジェクトの学びと補助線としてのツール〜
第1節 風越学園の目指すプロジェクト
第2節 プロジェクト学習をどうとらえているか
第3節 学びのコントローラーを持つ子どもの姿とは
第4節 探究スキルバザール誕生秘話
コラム 風越学園とデザインファームが組んでみて生まれたもの
コラム 探究スキルバザールを受けとって、子どもに手渡したこと
コラム 探究的な学びをスタッフが経験する校内研修
第2章 テーマプロジェクト
第1節 テーマプロジェクトのためのツール
第2節 テーマプロジェクトの実践記録
コラム かぜぐらしに込める思い
コラム High Tech Highの設計シート
コラム 実践を駆動する「記録」ってどんなもの?
第3章 マイプロジェクト
第1節 マイプロジェクトとは
第2節 マイプロジェクト紹介
第3節 マイプロを支える環境設定とスタッフの関わり
コラム 探究を支えるライブラリー
コラム マイプロジェクトを支える「お金」
第4章 アウトプットデイ
第1節 アウトプットデイはどのような場?
第2節 みんなでつくるアウトプットデイ
第3節 子どもや保護者とつくりあげる
第5章 プロジェクトのことを聞こう〜スタッフの声・子どもの声〜
第1節 プロジェクトのことをスタッフに聞く
第2節 プロジェクトのことを子どもに聞く
おわりに/さらに学びたい人へ
プロトタイプ版を読んでくださったみなさんからコメントを寄せていただきました。
(New!)藤原さとさん(一般社団法人こたえのない学校)
「つくる」って簡単そうで、そんなことはない。「何を」つくるの?「どう」つくるの?そんな葛藤と前進の記録。じっくり、ゆったり、たっぷり、まざりながら、できていくものはなんなのだろう? できるまでを待つことも、たっぷり遊ぶ時間をとることも分かっちゃいるけど、そうは問屋が卸さない。さらには「まざる」と面倒なことも出てきます。でも敢えてそうしてきたことの深い意味を問い続けた軌跡から学ぶことは大きいでしょう。
青木将幸さん(青木将幸ファシリテーター事務所/軽井沢風越学園 評議員)
「プロジェクトの学びでわたしをつくる」のアンバサダーに任命いただきました、ファシリテーターの青木マーキーです!いやぁ、光栄ですねぇ。うれしいなぁ。僕、この本、大好きなんです。軽井沢風越学園に関わる多様な方々がその知見と実践を詰め込まれているから。
特に風越学園のスタッフは日々試行錯誤しながら学びのプロセスをつくってきています。その一連の苦労・苦戦・苦闘・苦悶と、人がいきいきと育つ場に関われる喜びの両方をひしひしと感じる一冊。こども主体の学びの場づくりにチャレンジする全ての仲間達にオススメします。
神吉 宇一さん(武蔵野大学 教授/軽井沢風越学園 保護者)
僕自身が、幼稚園に通う子どもの親として風越の一員になって、改めて教育について学ぶこと、気づくことがいっぱいです。本書をつらぬく考え方の基盤には「教え手の視点で考えがちな教育・学習活動を、改めて学び手の感覚からとらえる」ことがあります。子どももスタッフも親も、みんなが学び手で、みんなが自分らしく変わっていく。その素敵な実践の一端が、本書を通して多くの人に伝わり、広がっていくといいなと思います。
玉置 哲也さん(横浜市市立旭小学校)
「素敵だけど、公立では難しい」、独創的な実践、力強く語る子どもの姿を読み、こんな声が聞こえてきそうです。ですが、実践は理論的根拠に裏打ちされており、公立でも生かせる考え方がたくさんありました。また、実践に向けてスタッフが学び、議論を重ねたり、葛藤しながら子どもに伴走したりする姿に頷きながら読み進めました。
公立私立問わず、「わたしは、子どもにとってどういう存在で在りたいのか」、あるいは「子どもは、わたしたち大人にどういう存在でいてほしいと願っているのか」という問いを投げかけてくれる一冊だと思います。
中山 美由紀さん(立教大学司書課程兼任講師)
子どもたちの主体的な学びを進める風越学園の探究は、選び抜かれたライブラリーのコレクションと活動に合わせたその配置、探究を進めるためのスキルや見方を整理した探究スキルバザールの11のカードでコミュニケーションをとるなど、ライブラリーの機能がフル回転で支える。いつでも本が目に入る校内の空気は美味しい。当たり前のように本に手が伸びる。求めて見つけ考える…。風越学園の学びづくりとその軌跡をぜひ読んでもらいたい。