イベント 2018年10月17日

放課後まなび場「風越こらぼ」第2期がはじまります

2018年10月17日

(申し込み受け付けは締め切りました。2018年11月6日追記)

軽井沢風越学園設立準備財団では、7月から小学校1~5年生を対象に放課後まなび場「風越こらぼ」を実施しています。

この「風越こらぼ」という名称は、学びが広がり深まっていく場を子どもたちや保護者の皆さんと一緒につくっていく場(collaboration laboratory、協同する実験の場)にしたいという願いを込めて名付けました。

以前のメルマガでも様子をお伝えしましたが、第1期は、「作家の時間」から始まりました。ひとことで作品を書くと言っても、一人ひとりの書くプロセスはさまざまです。場面の絵を描きながらイメージを広げる子、物語のプロットをつくってから書き進める子、一文書いては感情をこめて読み上げ、書いては読み上げと物語の世界に浸りながら、内容を吟味して書いていく子、それぞれのスタイルで、没頭して書いていくエネルギーは目を見張るものがありました。

夏休み明けからは、「作家の時間」に加え、子どもたち自身が自分のプロジェクトを考えて立ち上げました。木工で武器をいくつも作る子、積木遊びから発展して、積木を模した立方体作りから始まり、様々な立体を作り始めた子、すべて違う折り方でよく飛ぶ紙飛行機の開発を続けている子、それぞれの興味・関心に合わせたプロジェクトが生まれていきました。

一方で、なかなか自分のやりたいことを絞れず、その日に思いついたことを繰り返している子もいます。

今できることの範囲から少し飛び出して、「これがやりたい。そのために、どうしたらいいんだろう?」と考えるところから、探究が深まっていくと私たちは考えています。

そこで、第2期は子どもたちから生まれたプロジェクトのうち、スタッフが子どもたちと一緒にもっとどっぷりとひたりたいプロジェクトをいくつか選び、提案することにしました。長期的に同じプロジェクトに関わることで、見通しをもって、チャレンジングな目標設定をすることができるのでは。また、失敗や成功を繰り返し、その積み重ねがさらなる目標設定を生み、自分で学び方をコントロールしながら、学び深めていくことができるかも。そして、同じことに興味・関心がある仲間と一緒に活動をすることで、協同の学びが起こりやすくなるかもしれない。より深い探究活動を促すために、また「こらぼ」の名前に込めた意味を体現すべく、スタッフ自身も探究と試行錯誤を積み重ねたいと考えています。

活動の中で「こうしたい」「こうなりたい」というそれぞれのゴールをもち、その実現に向けて試行錯誤するプロセスを、みんなで一緒に探究していきましょう。

(日時)
2018/11/12(月)~2019/2/15(金)の平日16:30~18:00
※会場は15:30から開いています。
※土・日・祝祭日、12/24(月)~1/7(月)はお休みです。
※その他の休みは、月末に配布する予定表にてお知らせします。
※事前に見学も可能です。

(場所)
軽井沢町中軽井沢1丁目2 軽井沢風越学園設立準備財団事務所2階
Google Map 中軽井沢駅前駐車場向かい「美容室アヴニール」と表示されている建物です)

(対象)
小学校1年生〜小学校5年生

(費用)
入会費5,000円、参加費600円/回
※入会費は、初回参加時に集めます。第1期参加者は不要です。
※参加費は、こちらで回数を確認し月末に請求いたします。

(参加申込)
参加を希望される方は、11/5(月)までにページ下のフォームよりお申し込みください。

(運営・お問合せ先)
軽井沢風越学園設立準備財団 風越こらぼスタッフ k-colab@kazakoshi.jp


第2期のプロジェクトについて

第2期風越こらぼでは、次の4つのプロジェクトを実施します。内容や開催曜日を確認のうえ、プロジェクトに申し込んでください。2つまで申し込みできます。

月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日
ことのは探究の算数探究の算数ことのはことのは
メカ工作 アトリエこらぼ メカ工作

 

 

 

(1)「ことのは」〜言葉の世界を旅してみよう〜:月・木・金
このプロジェクトでは、何をどのように書くか自分で決めて書き進める「作家の時間」、読む本を自分で決めて読み進める「読書家の時間」を中心に活動します。

第1期風越こらぼ(以下第1期こらぼ)で「作家の時間」に取り組んでいた子の生の声を紹介します。「こらぼは、とっても楽しい場所。本物の作家さんや大工さんになって、自分で一から目標を立ててやっていくところ。出版とかもある。」(小3・Sくん)

そう、本物の作家さんになるのです。実際に作家さんがしているのと同じように題材集めからはじまり、下書き、修正、校正、清書をして、最後には出版もします。みんなの個性豊かな作品がつまった本「かぜつづり」を読んで、お互いにファンレターを送りあったりもします。ジャンルも多様。ゾッとするようなオリジナルのホラー、謎解きクイズ、自分が夢中になっていることについての紹介文、水そうの観察日記、ちょっと泣けちゃう詩。どれも読んだらきっとファンレターを送りたくなるはず。

第1期こらぼでは、「読書家の時間」も少しずつはじめています。本がある部屋で、いつも本を読みふけっている子たちの生の声を紹介します。「こらぼでは、誰にも邪魔されずに読みたい本を読みたいだけ読める。」(小1・Tくん)「こらぼは、本がたくさんあって読めるところ。ポップとか、自分の言葉で考えて書くのはいいと思う」(小4・Nくん)

第1期こらぼでは、本を読むだけでなく、自分が読んだ本を他の人にも紹介するために、オリジナルのポップや帯を作ったりもしています。ついつい手にとってみたくなるようなものがたくさん。



一人で楽しむことはもちろん、誰かと一緒にやるとまた違った楽しみ方があります。たとえば、一冊の本をそれぞれ読んで集まって、本に隠されたナゾや気になる登場人物についてみんなで話し合ったり…お互いの得意なことをいかして、一緒に作品を書いてみたり….おすすめの本を紹介しあって、新しい世界と出会ったり…。読書のいろんな楽しみ方を、みんなで体験していきたいなと思います。

もう一つ。「ことのは」では、読み書きだけでなく、そこから自由に表現することも楽しめます。たとえば、本の世界を絵に描いてみたり形にして再現してみたり、自分の書いた作品やお気に入りの本をもとに劇をしたり、音楽にしてみたり。みんな集まればきっと楽しいことがたくさん生まれるはずです。

「ことのは」で一緒に新しい世界を楽しみましょう!

(2)「メカ工作」〜動く!鳴る!光る!「〜したい」を実現しよう〜:月・金

第1期こらぼでは、写真のような作品がたくさん作られました。こうした作品が動いたり、鳴ったり、光ったりしたら面白いだろうなーと思ったことはありませんか。

このプロジェクトでは、コンピュータに「こう動いてね」ということを教えてあげること(プログラミング)で、作品が動いたり、鳴ったり、光ったりするようにします。作っていく中で「どうやってやろうかな…」と悩むこともあると思います。自分なりの方法で解決していきながら、作品づくりにチャレンジしていきましょう。「できるか分からないけど、こうしたい」、「こうしたらできるんじゃないかな」とあれこれ考えながらするものづくりは、大変だけど楽しいはず。

それぞれで違うものを作るだけでなく、ほかの人が作っているものを見てアイディアが湧いてきたり、相談してみたり、一緒に作品を作ったりすることもできます。

「こうしたい」という気持ちを大切にものづくりを楽しみましょう。

(3)「探究の算数」〜世界を算数のめがねで見てみよう〜:火・水
自分の身の回りのことを、文章や絵、造形、音楽などで表現することはよくあります。プロの作家や画家、音楽家たちの作品を、みなさんも読んだり、見たり、聞いたりしたことがあると思います。みなさんも、作文や絵、工作でやったことがあることでしょう。でも、このプロジェクトでは、それを算数で表現することにチャレンジします。???って頭の中にうかんだかもしれません。

左の写真は、ひまわりの花ですね。この花を、詩にしてみたり、絵に描いてみたり、紙で作ってみたり、歌にしてみたり…いろんなカタチで表現することができます。でもこれを、算数で表現してみるとどうでしょう。花の中にあるたねの並び方をよく見てください。なにかおもしろいことに気づきませんか? これは、数字を使ったあるきまりをもって並んでいるのです。もしかしたら、花びらにも算数で表現できる仕組みがあるかもしれません。

このように、自分の身の回りにあるモノやできごと、仕組みを算数で解き明かすことが、算数で表現するということです。そして、これができるようになるためには、「算数のめがね」が必要です。「えーっ!そんなのもってないよー」って思った人、だいじょうぶ、安心してください。この算数のめがねは、だれでももっています。今は、それに気づいていないだけです。

右の写真は、第1期こらぼで、ある2年生の女の子が作った紙工作です。これは、「四角いつみ木を自分で作ってみたい」という思いから生まれた探究プロジェクトです。四角い箱を、どうやって紙で作るか、あーでもない、こーでもないと失敗を繰り返しながら作り上げました。これ、実は、「立方体、直方体を展開図から作る」という算数的活動です。でも、本人はそんなこと思っていません。身の回りにあったつみ木を再現したいという遊びのような活動の中で、自然とそこにせまっていきました。私たちは、このように、本来的に「算数のめがね」をもっているのです。

このプロジェクトでは、世の中のいろいろなモノや仕組みを算数で考えたり解明したりします。また、実際に計算したり、作ってみたり、測ってみたり、実験してみたりします。みなさんは、どんな疑問や問いがありますか?

・浅間山の高さってどうやって測ったんだろう?私もやってみたい!
・虫の中に、数で表せるものがあるかなぁ?
・地球一周してみたいなぁ。地球をぼくの足で歩いたら、何日かかるかなぁ?
・自分の理想の家の模型を設計図から作ってみたい。どうすればできるかなぁ?
・五目並べの必勝法ってあるのかなぁ?

などなど…身の回りの世界には、たくさんの不思議があります。それらを、算数のめがねをかけて、解き明かしたり、実際にやってみたりして一緒に探究していきましょう。

(4)「アトリエこらぼ」〜オリジナルグッズをつくろう〜:水
家で余っている布や着なくなった服を使ってオリジナルグッズ制作をしませんか。いろんな布を組み合わせたり、縫い合わせたりしますが、このプロジェクトで使う布や服は色や形、手触りもいろいろ。もこもこしていたり、つるつるしていたり。「この布ではどんな作品が作れそうかな」、「どうやったら作りたいものができそうかな」、「この組み合わせはどうだろう」と想像して、計画を立て作ります。

第1期こらぼでは、フェルトを使ってリスのぬいぐるみを作り始めた子がいます。作り方が分からないので、ネットで検索するところから始めました。分からないなりに、自分なりに工夫をして作ってみる。うまくいくことだけでなく、うまくいかないこともあるけど、作りながらできることも増えたり「またやってみたい」「次はこうしてみたい」も増えてくるときっと楽しい時間に。

世界に1つだけのオリジナルグッズ完成を目指して、いろんなことにチャレンジしていきましょう。