2025年7月30日
こんにちは、軽井沢風越学園です。
先週で夏休み前の子どもたちとの時間がひと区切りとなりました。
スタッフたちは色んなテーマで研修したり、夏休み明け以降の実践の準備をしたり、もちろんリフレッシュしたり。研修は誰か特定のスタッフが準備するのではなく、テーマによって持ち回りでいろんなスタッフが場をつくるのが風越学園の文化になりつつあります。
かぜのーと 第99号(2025年07月30日発行)
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【1】『森をめぐるお話- 春-』井手 祐子
【2】『田畑ごよみ- 春-』斉土 美和子
【3】『能登テーマプロジェクトにおける「協同」の軌跡』 前馬 淳策
【4】『こどものじかん_5月』こどものじかん
【5】 9/30 応募〆切)スタッフ採用ページ更新しました
【6】 幼稚園・カリキュラム・授業料等減免制度のページ更新しました
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【1】#この地とつながる
『森をめぐるお話- 春-』井手 祐子
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春の朝の光が感じられるようになった朝、「ケーンケーン!」とグラウンドの奥からキジの声が聴こえてきました。声の方に近づいてみると、キジのメスが草の間から慌てて飛び出してきました。そして、後を追うようにキジのオスが。さらに、もう一羽オスのキジが。その足の早いこと早いこと!(キジは飛ぶのは苦手ですが走るのは得意。なんと時速30Kmにも達するとか)
近くで見ていた私の気配にも気がつかないほど必死に駆けていく姿からは、熱いメスへの求愛と2羽のオスによる白熱した戦いが伝わってきました。また別の日には、「ケーンケーン」の声に続いて、翼で胸をたたいてバサバサと音を立てる「ほろうち」も聞こえてきました。
軽井沢の春は、冬の間眠っていた植物たちが一気に芽吹き、森や山が淡い色で彩られていきます。そして、響き渡る鳥のさえずり。さえずりは求愛と縄張り宣言の意味があります。それぞれが命をかけてパートナーを探し、新しい命を育んでいる証でもあります。美しく聞こえてくる鳥の声の裏側で繰り広げられる熱いドラマに思いを馳せ、ぜひ山笑う春をお楽しみください♪
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/liv/36530/
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【2】#この地とつながる
『田畑ごよみ- 春-』斉土 美和子
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学園の畑の石を拾ったり草取りをしたり、作物を植える準備をしている子どもたち。そうだ、羊のうんちをもらいに田んぼへ行こう!と年中と年長さんが追分の田んぼへ行きました。
追分宿から田んぼへ向かう道すがら、用水路沿いの道を歩いてよもぎやつくしを見つけては「明日のスープに入れよう!」「たんぽぽは羊さんにあげよう。」と手にはお土産がいっぱい。田んぼでは6頭の羊がメエ〜とみんながくれる草を美味しそうに食べていました。
このうち一頭の母羊はお腹が大きく、21日月曜に行った年中さんは大きくなったおっぱいを見ながら「いつ生まれるのかなあ」。そして翌日22日の早朝に双子の子羊が産まれて、その日に田んぼへ行った年長さんは、なんと生まれたての子羊を見ることが出来ました。お母さん羊をびっくりさせないように静かに見てあげようねと話すと、ハルキ「忍者になって行こう」みんなで抜き足差し足でそーっと静かに見学。
うんちを積み上げた堆肥の山から「いい土になるようにうんちくださいな」とシャベルで掘ってバケツに、うんちと出てくるたくさんのミミズを学園の畑へもらってきました。この日はお米作りの始まりで田んぼへ水を入れる仕事をしたり、カエル探しに水遊び。仕事や遊びを通していつもとは違う友だちと出会ったり様々な生命を見つけたりと、田んぼでは新たな出会いがあります。次の仕事はお米の種まき、いよいよ一年通じてのお米作りが始まります。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/liv/36533/
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【3】#テーマプロジェクト
『能登テーマプロジェクトにおける「協同」の軌跡』 前馬 淳策
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4月に大阪府門真市から風越学園にやってきてはや4ヵ月。「かぜのーと」を書いている自分がいるなんてことは全く想像もしていなかった。かぜのーとを書くことになった経緯は、5月下旬のスイゴゴ(毎週水曜日にあるスタッフ研修日)でかぜのーとが扱われた際、「こんな人に書いてほしい」というアンケートで、7,8年テーマプロジェクトを一緒にやっていたもい(新井)から、門真に帰るまでにテーマのことを書いてほしいとのオーダーがあったからだ。そう言えばスイゴゴ終わりに、「さくさく、テーマのこと書いてほしいってアンケートに書いといたよ。」と言われたことを思い出す。その時は、そうは言っても自分が書くことはないだろうなーくらいの気持ちでその言葉を受け取り、この話題は2度と現れることはないと思っていた。
ところが7月上旬、「かぜのーと書いてみない?」との依頼がかぜのーと編集部からも舞い込んでくる。どうしようか少し悩みはしたものの、書く方向で返事をした。ではなぜ書くことを決意したのか。それには大きく2つの理由がある。
1つ目は、「生きた物語を残したい」からである。少し大げさな表現だが、4ヵ月の風越生活の中でも、1番のハイライトともいえるテーマプロジェクトについて、何か形として残しておきたかった。また、インタビューの授業で、「能登の人の生きた物語に触れる」をキーワードとして授業を行い、子どもたちは現地でインタビューを実施した。人々の生きた物語をどうすれば聞き出すことができるのか悩む様子を思い出す。そんな子どもたちの姿から、自分自身も風越での生活、特にテーマに関わってきた自分の物語を残したいと考えるようになった。
2つ目は、能登フィールドワークから帰ってきた次の日の国語の授業で聞いたりんちゃん(甲斐)の言葉である。子どもたちは国語の授業で、能登に行って感じたこと、考えたことなどを詩や随筆で表現する課題が与えられた。りんちゃんは「自分の心にあるものを文字や言葉にすることが大切」と子どもたちに語っていた。この言葉に頭を叩かれたような気がした。「感じたものはあるけど、今はうまく言葉として表現できない。」こんなことをフィールドワーク最終日に子どもからカメラを向けられて答えていた自分がいた。言葉にできないのではなく、言葉にしようとしていないのではないか。かっこつけて言葉になりませんと言っている自分が恥ずかしい。怒涛のように駆け抜けていったテーマプロジェクトについて、ちゃんと言葉、文字に残してやろうではないか、そんな決意が芽生えてきた。
さて、前置きが長くなってしまったが、7,8年テーマプロジェクトに関わると決まった4月中旬から、アウトプットデイがあった7月中旬までの約3ヵ月について書き記していこうと思う。どんな視点で書こうかなと考えると、第1タームが無事に終わりを迎えることができたのは7,8年テーマプロジェクトに関わるスタッフの協同があったからだと思う。7,8年テーマプロジェクトの経過を追いながら、そこにどのような協同が生まれていたのか、チームとしてどのように動いていたのかについて見ていきたい。また、自分自身がプロジェクトに関わって感じたことや、自分自身の関わりや、心境の変化についても触れていきたい。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/36568/
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【4】#幼稚園
『こどものじかん_5月号』こどものじかん
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雨水タンクの水をステンレスのボールに汲んでみると何やらチョロチョロと動く生き物発見。蚊の赤ちゃんボウフラ。サクとコタロウがその存在に気がついた。
「おさかないた〜!」とボールにいる”おさかな”を眺めている。スタッフにビニール袋をもらって「おさかな、もってかえる!」となったらしい。どちらも持ち帰りたかったらしくそこで小さな揉め事発生。
最初、サクが持っていたところをなんだかんだとやり取りを重ねているうちにコタロウの手に入る。「おさかな、サクの!」と追いかける。コタロウは逃げ回る。スタコラサッサ!コタロウの逃げ足は速い。
サクも「サクのおさかな〜」と大人に訴えてはいるが、”どうしても取り返してくれ!”という態度は見られない。しばらくするとサクは違う遊びに気持ちが向く。コタロウは自分のリュックに「おさかなビニール袋」をかけている。
お昼ごはんを食べながら「おさかな、コタもほしかったんだよ〜」「おさかな、かわいいよね〜」など自分の行動と友だちとのやり取りを言葉にしてぴょん(阿部)にもみほにも伝えるコタロウ。
午後、コタロウがてんとう虫を見つけた。「ねーみて〜!なにかいたよ!」と見せに来た。てんとう虫だということはわかっているはずだけど“なにか”に数人が興味を示す。そして、てんとう虫の動きを見ながら「うごくのがはやい」とか「とぶのかな」とおしゃべりしている。
その中でコタロウは「かわいーねー」「わぁ、かくれてる!」「トントン、げんきですか!?」「だいじょうぶ?」「はしるのがはやいよ〜」などてんとう虫と話している。かなりつまんだり、歩かせたりもしているがてんとう虫は弱っていない。コタロウの触れる強さが柔らかいのだろう。
最近のコタロウの姿を見ていると生き物や植物を愛でている様子がわかる。「おさかな」も可愛くて仕方ないのかもしれないな。
(※お迎えの時、父のうまたつさんに”おさかな”の話をすると「(姉の)ナツハに却下されるでしょう〜」と奇妙なお土産を受け止めてくださったのだった。)
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/36506/
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【5】#お知らせ/ 採用
9/30 応募〆切)スタッフ採用ページ更新しました
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スタッフ採用ページを更新しました。
2026年4月から参画してくださるスタッフ募集のうち、幼稚園・司書教諭に関する詳細およびスタッフの学びを支える仕組みと環境について掲載しました。
応募締め切りは9月30日です。
>> https://kazakoshi.ed.jp/recruit/
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【6】#お知らせ/ 更新情報
幼稚園ページ・カリキュラム・授業料等減免制度のページを更新しました
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風越幼稚園のWebページが公開されました。
2026年度2歳児クラススタートに伴い、幼稚園で大切にしていること「子どもがつくる 子どもの時間」をもとにWebページを制作しました。
保育者のエピソードの記録から紡いできた言葉をもとにつくっています。映像と写真は、映像作家の茂木綾子さんです。
>> https://kazakoshi.ed.jp/yy/
またカリキュラムおよび授業料等減免制度のページについても更新しました。ぜひご覧ください。
>> https://kazakoshi.ed.jp/campus/curriculum/
>> https://kazakoshi.ed.jp/campus/scholarship/
(あとがき)
夏休み直前には、一足先にお休みに入った卒業生たちが次々と校舎に帰ってきていました。
いやぁ、落ち着きますねぇと呟く高1男子、新生活がんばってきたんだなぁ。
帰ってきたいと思える場所で在り続けたいです。
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発行元 学校法人軽井沢風越学園
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