2025年5月28日
こんにちは、軽井沢風越学園です。
ゴールデンウィーク明け、畳みかけるように日々いろんなことが続き、あっという間に5月も終わり。
気づけば新しく入園・入学・スタッフとして参画した人たちも含めて、ここ・そこで世代交代が起きています。
そんな中、卒業した人たちが順番にそよ風のようにふわりと校舎に現れ、子どもたちも大人もその存在にほっとしたり、うれしくなったりしています。
かぜのーと 第97号(2025年05月28日発行)
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【1】『問い続ける身体ー「フクシマを持ち寄ろう」』かぜのーと編集部
【2】『育っていく人たちと共に育つ』本城 慎之介
【3】 スタッフを募集します(2025年6月から参画可能な方)
【4】 6/13,14開催)学びのかたちをつくる会 Vol.2「まざる・かわる・はじまる」
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【1】#国語
『問い続ける身体ー「フクシマを持ち寄ろう」』かぜのーと編集部
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東日本大震災、オキナワ、水俣病、ハンセン病。りんちゃん(甲斐)と中学生の国語の授業は年に数度、骨太な社会問題をテーマに単元学習が進んでいく。
2024年度は8,9年生で「フクシマ」をテーマにしようと思っていて、とりんちゃんから聞き、かぜのーと記事に残したいと思った。ちょうど女川原発の再稼働のニュースが流れてすぐのタイミングだった。
国語の授業の中で社会問題を扱うことについて、りんちゃんは以前こんなふうに語ってくれた。
「国語は「私」が大事な教科。短歌や随筆などアウトプットの手法は色々あるが、究極的には「私」という存在をどう捉えるかを表現しなくちゃいけない。でも「私」を表現することが苦しい子たちもいる。社会的課題はどのような教科であっても「人間」と向き合うことになり、「私たち」を意識し、見つめ直すチャンスにもなります。そう考えて公立中学校で教えていた頃から社会的課題をテーマに据えて授業づくりをしてきました。
風越学園にきてから、ネパールの人たちの仕事づくりを30年以上続けてきたネパリ・バザーロの土屋春代さんと出会い、次世代を担う子どもたちに授業を通じて社会の問題を伝え続けてほしい、教員はそれができる仕事だからと言われたことで、そうだなと改めて思いました。
今回の「フクシマを持ち寄ろう」は当初、9年生のみ対象とし、7,8年生は「ヒロシマ・ナガサキ」にしようかとも考えたという。しかし、8年生の時点で心を動かしながら授業に取り組む経験をしていることが、彼らが9年生になったときに生きるのではと、8,9年生で実施することになった。ふだんの授業は学年別だが、最終的な成果物となった学習記録集には8,9年生全員のアウトプットが読めるようにまとめられた。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/35880/
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【2】#最近どう?
『育っていく人たちと共に育つ』本城 慎之介
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「ふっしぁん(藤山)にインタビューしてみませんか?」と声をかけてくれたのは、2024年度の一年間、彼女と一緒に5・6年生のラーニンググループを担っていたあすこまさん(澤田)だった。「2020年5月のふっしぁんのインタビューを読んだんですけど、この5年間で、すごくたくましくなったなぁと思っていて。だから、なんかインタビューしてみてほしいなって」と、あすこまさんは今年度も一緒にラーニンググループを担当する同僚のことを語った。そう、彼は子どもの育ちだけではなく、同僚のこともうれしそうに話す。
開校して間もない頃、まだ緊急事態宣言が出ていて子どもたちは通学できず、オンライン登校が続いていた2020年5月のインタビュー記事を久しぶりに読み直し、ふっしぁんに声をかけた。
__ [本城]大学院を卒業してすぐに風越の準備財団に入職して、設立準備で2年間。その間に、軽井沢町内の公立小学校でも臨任として担任を持ったよね。2020年4月に開校した時には、1,2年生のラーニンググループを担当していた。この時の5月のインタビューでは「まだまだこれっていう確信を持てる日々は過ごせてない」って言っているけど、今はどうなの?
[藤山]あの頃は、確信を持って過ごせない日々を過ごしていたけど、5年経ってだんだん馴染んできたかな。風越の人たちの中で過ごし、話しを聞いてもらえるな、自分を出していいんだなという感覚が積み重なってる感じ。意識はしてなかったけど、この人たちとならやりとりできるっていう信頼がある。何か子どものことで悩んでいる時に相談したとしても、「それはまだあなたの経験が足りないからだよ」とか評価したり、批判されたり、そういったことがまず最初に来ない人たちだなというのはある。わたしの考えを、まずは聞いてくれるっていうのが、「馴染んできた」という感覚には大きくつながってるのかな。
お腹からゆっくり声が出ている。入職してすぐの頃は、話している途中でふと笑い声を挟んでいた。そして、よく泣いていた。笑いは照れ隠しだったのかもしれないし、涙は隠した感情が溢れていたのかもしれない。でも、今はそんな様子に出くわすことはない。今日はどんな話の展開になるのか予想がつかないが、言葉が途切れたところで質問を投げかけてみる。
続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/sessions/35965/
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【3】#お知らせ/ 採用
スタッフを募集します(2025年6月から参画可能な方)
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2025年度の軽井沢風越学園に加わってくださる仲間を募集します。
今回は小学校低学年を担当してくださる方の採用となります。常勤講師、非常勤講師1名ずつの募集です。参画時期については応募後に相談させてください。
詳細はこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/news/recruit/35911/
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【4】#お知らせ / イベント
6/13,14開催)学びのかたちをつくる会 Vol.2「まざる・かわる・はじまる」
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学びのかたちをつくる会(アーキシップスタジオ・大熊町立学び舎ゆめの森・環境デザイン研究所・軽井沢風越学園)として、建築関係者と教育関係者を対象とした二日間のワークショップを下記のとおり実施することとなりました。
2年ぶりの開催となる第2回は「まざる・かわる・はじまる」をテーマに、大熊町立学び舎ゆめの森で開催します。
東日本大震災の原子力災害から再生する福島県大熊町に誕生した「学び舎ゆめの森」。2023年、避難先の会津若松市から大熊町に帰還し認定こども園とともに新しい校舎での学校生活がはじまりました。
ゆめの森では0歳から15歳までの子どもたちが地域とつながりながら共に過ごし、学んでいます。ゼロからのまちづくりという特別な環境だからこそ実現できた従来の枠を超えた空間設計と学びのかたち。
そこで起きている子どもの姿を参考に、多様な視点・観点を持つ人たちが集い、新しい学びのかたちの可能性を探究する第2回「学びのかたちをつくる会」を以下の通り開催します。
実施日:2025年6月13日(金)・14日(土)の2日間
場 所:福島県大熊町立学び舎ゆめの森(福島県双葉郡大熊町大川原南平2019-1)
対 象:子どもたちの教育・保育環境の建築設計に関係する方、保育・教育関係者で空間設計・環境設計に興味のある方、
学校建築等に関係する行政関係の方、教育を核としたまちづくりにご興味のある方
定 員:120人(大学生・大学院生など30名程度)
参加費:1万円(地域割:4000円・学割:4000円)
お申し込み:https://peatix.com/event/4373333/view
申込〆切:6月10日(火)20時
(あとがき)
来週は9年生たちがセルフディスカバリーに出かけます。
今年はガラリと場所と内容を変えて、福島県小野川湖周辺で4泊5日を過ごし、冒険を通して自分と向き合い・今の自分を知る時間を持ちます。
どんなふうに帰ってくるかな、楽しみです。
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発行元 学校法人軽井沢風越学園
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