開校までの風越のいま 2019年10月24日

「大切にしたいこと」改訂にあたって

かぜのーと編集部
投稿者 | かぜのーと編集部

2019年10月24日

大切にしたいこと」ページを改訂しました。「大切にしたいこと」が変わるって、どういうこと?と思われるかもしれません。どんな経緯で変更に至ったかについてお伝えします。

2019年2月以前のホームページでは、軽井沢風越学園の目指す学校について、次のように表現していました。

<同じ>から<違う>へ、<分ける>から<混ぜる>へ

ただ、<○○>から<●●>へ、という書き方では、前者をどうしても否定しているように読めてしまいます。必ずしもどちらかだけが良いのではなく、<同じ>や<分ける>が子どもたちにとって安心して遊んだり、学びを深めることもあります。それらを適切に表現するため、どの言葉も並列に扱う表現に変更しました。また「混ぜる」「交ぜる」「雑ぜる」、いろいろなまぜるがあるなと思い、思い切って一度すべてをひらがな表記にしました。

 

(2019年2月のホームページリニューアル時に改訂)

                 

同時に、トップページのメッセージに、以下を据えました。

新しい「大切にしたいこと」ページにあるとおり、画一的な何かを目指すのではなく、それぞれの子どもたちが「つくる」先にある多様な<「 」になる>を支える学校でありたいと考えています。子どもも大人も「つくる」ために必要な環境が、「じっくり たっぷり ゆったり まざって」です。時間や空間、また人との関係性において、「じっくり たっぷり ゆったり まざって」を保証することで、試行錯誤できる余白を残します。

そして、「おなじ ちがう わける まぜる」は、「じっくり たっぷり ゆったり まざって」に内包されている学びを支える環境と捉え、今回の改訂で表記を避けました。

 

そして、今回改めて「大切にしたいこと」として柱に据えたのは「つくる」ということです。2019年4月に、スタッフが増えてカリキュラムづくりを本格化させる前に、その土台となる文章「風越ベース」が共有されました。その後、その一部を2019年夏に開催した風越ワークショップで参加者の皆さんに共有することを通じて、繰り返し吟味していきました。そうすることで、改めて大切にしたいことの中心には「つくる」があるのだと再確認したのです。

つくらないでいると、どうなるか。私がつくられぬまま、誰かや何かに答え合わせをしたり、私を合わせる・求められるように行動してしまうのではないでしょうか。つくり手になるということは、自分なりの幸せをつくり、また自分を取り巻く世界のつくり手になることなのだと考えています。自分と世界、自分と他者は切り離された関係ではなく、一つの繋がりの中にあり、自分もその中に存在するという実感を得られる子ども時代であってほしい、そのための学校でありたいです。

また、今まさに学校づくりをしている私たちは「本当につくっているだろうか?」と自問することもしばしばあります。過去のうまくいった経験や他所の良さそうなことの焼き直しになっていないか。そのことを繰り返し問い続け、「つくる」を大切にしたいことの中心にしていきます。それは決して楽しいことばかりでなく、時に苦しさや葛藤のあるプロセスです。


2020年4月の開園・開校に向けて、この<大切にしたいこと>を大切にしていきます。そして開校後に、この<大切にしたいこと>が本当に大切にしていくことなのかどうか、子どもたちの姿からしっかり学び、吟味していきます。いつかまた、大切にしたいことがバージョンアップする日が来るかもしれません。

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かぜのーと編集部です。軽井沢風越学園のプロセスを多面的にお届けしたいと思っています。辰巳、三輪が担当。

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