2019年5月16日
風にそよぐ葉をぼーっと眺める。
そよいだ葉がつくりだした影が目に入り、「きれいだね」とそっと呟く。
そんなこどもたちの姿を見るたびに、自然とスッと繋がる、感受性の豊かさに驚かされます。
春、夏、秋、冬。
森、川、草花、鳥、虫、動物。
晴れの日、雨の日、雪の日、そして風の日。
巡りゆく季節は、毎日に彩りを与えてくれる。
軽井沢風越学園ができる長野県北佐久郡軽井沢町は、豊かな自然に囲まれた土地です。
私たちはこれから、この地で遊び、学び、生活を営んでいきます。
「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン著 上遠恵子訳 新潮社 1996) に、こんな一節があります。
こどもといっしょに空を見あげてみましょう。そこには夜明けや黄昏の美しさがあり、流れる雲、夜空にまたたく星があります。こどもといっしょに風の音をきくこともできます。それが森を吹き渡るごうごうという声であろうと、家のひさしや、アパートの角でヒューヒューという風のコーラスであろうと。そうした音に耳をかたむけているうちに、あなたの心は不思議に解き放たれていくでしょう。雨の日には外にでて、雨に顔を打たせながら、海から空、そして地上へと姿をかえていくひとつぶの水の長い旅路に思いをめぐらせることもできるでしょう。
私たちもまず、周りにある自然に心を向けること、そしてこの地の姿をみなさんにお届けするお便りをはじめてみることにしました。
「いつもとちょっとちがった視点を持って、今日を過ごしてみよう。」
そんなお便りを軽井沢の風に乗せて、お届けできればと思っています。