2023年5月30日

第73号(2023年05月30日発行)

2023年5月30日

こんにちは、軽井沢風越学園です。

今月は、新年度のはじまりをいろんな角度から照らす記事が集まりました。
先週、3月の卒業式ぶりに来校した神戸大学の赤木和重さんから「文化がたちあがっていく感じがします」と伝えていただき、そうかもしれないな、と受け取っています。
明快な言葉に基づいて文化をつくってきたというよりは、起きることから文化が少しずつ生まれ、後から言葉がついてくる。そのほうが確かな手応えが、子ども・大人それぞれにある気がしています。

かぜのーと 第73号(2023年05月30日発行)
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【1】『4年目の春、「みんなと一緒に風越をつくりたい」』山﨑 恭平
【2】『「一緒につくる人」としての子どもの存在。』 岩瀬 直樹
【3】『複雑なものは、複雑なままに。』井久保 大介
【4】『ある、なんでもない日が「わたしをつくる」』井上 太智
【5】『この場所に流れる「時」』末永 真琳
【6】 2024年度の募集に関連するお知らせ
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【1】# はじまりの日
    『4年目の春、「みんなと一緒に風越をつくりたい」』山﨑 恭平
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2023年4月。2020年春の開校以来、4度目の春を迎えた。今年の新年度スタートはこれまでと異なり、1年生以上の子どもたちの最初の3日間が、有志の子どもたちによる企画と運営でスタートした。

1か月前の2023年3月に、「卒業証書ランウェイ授与」があり、2020年からずっと最年長だった9年生が卒業した。風越学園では、いわゆる異年齢での活動が多く、年齢を感じさせないことも多い。それでも昨年度の9年生たちの活躍が、開校後の風越学園をつくっていく時期にかなり影響を与えていたことを感じている。その「願い」や「想い」は、2020年のかぜのーとを読み返すと改めて伝わってくる。

2023年は、転換点の1つになりそうな予感がしている。そんな4年目のスタートを企画した9年生ノイ、コウタロウ、7年生ユロは、風越学園をつくることについてどう考えているのか気になり、インタビューをしてみた。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/dandan/29519/

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【2】# 毎日うろうろ
    『「一緒につくる人」としての子どもの存在。』 岩瀬 直樹
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軽井沢風越学園、4年目がはじまりました。

学校づくりがスタートした2016年6月。9月9日にしんさん(本城)と大宮でミーティングをして学校のコンセプトを話し合いましたが、以下はその時のメモです。

『一緒につくる人としての子どもの存在。』

この時に話したコンセプトは、ホームページにある「大切にしたいこと」の以下の文へとつながっていきます。

私たちは子どもこそがつくり手であることを信じています。
ここでいう「つくる」は物理的なものや学習の成果物だけにとどまりません。安全・安心な場を自分たちでつくる、学びをつくる、自分たちの学校をつくる、コミュニティをつくる、仕組みをつくる、ルールをつくる、自分をつくる。つまり、「わたし(たち)の未来をわたし(たち)でつくる」冒険をするのです。

風越ではカリキュラムを「子どもの経験の総体」と定義しています。
学校での経験を子どもと共同でつくっていく、それが軽井沢風越学園の根幹。

しかし少し油断すると、そのことをサボってしまう。

何かうまくいかないことや困りごとがあると(それは多くの場合、主語は大人)、その困りごとを解決するために、大人だけで考えてしまうことが増えていきます。そうして少しずつ従来の形へと向かい、(大人が)安心しようとしてしまいがちです。残念なことに年々そういうことが増えてきているように思います。大切な意思決定に当事者である子どもたちの声がどこまで響いているか。「子どもこそがつくり手」をどこまで大切にしているか。

春休み、風越ミーティングのファシリテーターチームのカズアキ(新9年生)が、スタッフに向けてプレゼンをしました。開校3年を終え、子ども一人ひとりの「つくり手意識」が減ってきている。スタッフには子どもの「つくり手意識」を育んでほしい、と。

いやあ、参りました。赤木さんがかぜのーとの記事で書かれているように「子どものほうが、風越学園のことをよくわかっている」。カズアキが指摘している状況をつくっているのは子どもではなく、ぼくたち大人です

原点に戻って、徹底的に子どもの声をきこう、子どもの声を拾おう、子どもに相談しよう、一緒に考えよう。「子どものことを子どもにきく」。2023年スタートのぼくの現在地はここです。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/gori/29598/

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【3】# 風越参観記
       『複雑なものは、複雑なままに。』井久保 大介
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4月も終わりに近づく頃、私(井久保大介)は風越学園の1日を体験することができた。
公立中学校で働く私にとって、風越はものすごく特別な学校に見える、と思っていた。おそらくこれを読む人の中にも、軽井沢という立地に斬新な校舎の私学、日本の名だたる実践家が集まって最先端の授業を行うすごい学校、というイメージを持っているかもしれない。

けれど実際行ってみると、私のいるようなごく普通の中学校と同じようにごちゃごちゃしている。一言で言えば、ちゃんと複雑さを抱えた学校だった。

書きたいことがありすぎて、言葉通り複雑で本当に困ってしまうのだが、今回は私がりんちゃん(甲斐)とたいち(井上)の授業で見たこと感じたことをもとに、その複雑さについて考えたい。

風越に来て最初に見た授業は、甲斐利恵子さん(りんちゃん)の7年生の国語の授業だ。今回の訪問は、友達のたいちの「科学者の時間」を見ることが大きな目的だったのだが、たいちも、同行した石川晋さんも口を揃えて「りんちゃんの授業は絶対見た方がいい」と言われて、見ることにした。 

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/insight/29452/
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【4】# わたしをつくる
    『ある、なんでもない日が「わたしをつくる」』井上 太智
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私たちにとって、ほとんどの日が、なんでもない日。それは行事やイベントといった特別な日でなく、「明日、科学者の時間あるね。」くらい日常のこと。そのなんでもない日が、仲間と笑えて、チャレンジもあって、ちょっと楽しみだったら、どんなに良いだろう。
「学校」って、そういうところじゃないかしら。

そして、その日常が私たちの文化をつくっています。もちろん、日常の中に埋め込まれた「特別な日」も、文化の表れではあるのだけど。

例えば、私たちにとって大きな節目にもなった一期生の卒業式。それこそ特別なイベントのようでしたが、これもやっぱり日常の延長にありました。一期生は、風越学園初の卒業生として、自分たちの旅立ちの舞台を、自分たちでつくり、しっかり旅立っていったのです。ちなみに、一期生の三年間がつまったこの一日を言葉にするのは、僕にはちょっと難しかった…。でも一言だけ。

「祝、卒業!そして、ありがとう。」

そしてまた新しい一年が新しい仲間を迎えて始まっています。このはじまりの日もなかなかドラマチックな展開で、有志の子どもたちと一緒に「つくる」ということを徹底的に深めて企画しました。きっかけは9年コウタロウからの一本のメール。(風越では子どもたちから突如メールが送られてくるということが多々あるのです。)

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/29744/

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【5】# 幼稚園
  『この場所に流れる「時」』末永 真琳
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今年の1月から風越学園の幼稚園スタッフになった。私は、1月から3月は週に3、4日勤務でスタートし、この3ヶ月間は、担当する学年はなく毎週違うチームに入らせてもらっていた。(2022年度の幼稚園の子どもたちは年齢ごとのグループで暮らしをつくり、週に一度異学年グループで過ごしてた。)

私は、毎日新しい出会いの中で「この場所で大切にされてきたことはなんだろう。」「子どもたちの目には何がうつっている?」「スタッフはどんなことを大事に保育をしているのだろう?」とその都度、起きる波を読むことに必死だった。

途中から学校のつくり手になるというのは、初めて訪れた土地で波乗りをするような気持ちだ。これまでつくられてきたことで起きた波はどんなものかを読み、そこにどう乗るか、さらにその先はどう乗りこなして行くのか。また、自分が入り動くことで起きる波はどのような影響をもたらすのか。そんなことを考えながら、3ヶ月を過ごす中で、この場所でこれまで創り上げられてきたこと、積み重ねてきたことが確かにあると分かった。

それは、ここに流れる「時」が語っている。それは、まだ言葉にはなっていない。もしかしたらあえて言葉にはしていないのかもしれないが、私はここで出会った「時」を切り取ってみたいと思った。

続きはこちら >> https://kazakoshi.ed.jp/kazenote/now/29789/

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【6】2024年度の募集に関連するお知らせ
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今週の6月1,2日(木,金)に放課後の校舎開放を実施します。また2日(金)はLive Libraryも開催します。どなたでもどうぞ。
>> https://kazakoshi.ed.jp/news/event/29082/

今年も0〜2歳児のお子さんとその保護者を対象に幼稚園の開放日を設けます。6月から全5回実施、各回2週間前から申し込み受付です。
>> https://kazakoshi.ed.jp/news/event/29735/

8月の入園入学説明会についても情報を更新しています。申し込み受付開始は6月末を予定しています。
>> https://kazakoshi.ed.jp/news/admission_info/29156/

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(あとがき)

風越学園のスタッフ採用に興味を持ってくださっている方にイベントやお知らせをお届けするフォームを開設しました(不定期配信です)。
>> https://kazakoshi.ed.jp/recruit/

よろしければ、ご登録ください。

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発行元 学校法人軽井沢風越学園
ホームページ https://kazakoshi.ed.jp
メールアドレス info@kazakoshi.jp
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からお知らせください。