毎日うろうろ 2020年4月30日

「何が夢なの?」

岩瀬 直樹
投稿者 | 岩瀬 直樹

2020年4月30日

各ホームグループでの取り組み、それ以外にも、ラボ担当の岡部(こぐま)と山﨑(ざっきー)が、つくる系の部屋「つくーる@ミュージアム」を開き始めたり、読書会(ブッククラブ)や算数・数学の数学質問部屋、大越(かなめん)依田(よだちゃん)が算数・数学の楽しさを体験するFun math(ファンマス)のワークショップを開催したりと、1日のうろうろ ではとても追いきれなくなってきました。それだけ試行錯誤が増えてきているということ。

今日はホーム「け」をうろうろ。担当スタッフは村上(むーちゃん)山田(さんだー)です。今日の「け」の予定はこんな感じ。

<4/30(木)一日のながれ>

8:45〜9:00

全員

朝のつどい

10:00〜10:30

4年生

プロジェクトの話

3,7年生

つながる学びの部屋

10:30〜11:00

3年生

プロジェクトの話

4,5,6年生

つながる学びの部屋

11:00〜11:30

希望者

つくーる@ミュージアム

算数しつもん部屋

10:00〜11:30

希望者

数学質問部屋

13:30〜14:00

希望者

「?」の部屋 ※

14:00〜14:20

3,4年生 希望者

Fun math

14:40〜15:00

5,6,7年生 希望者

Fun math

15:00〜15:30

全員

帰りのつどい

それぞれが不思議!と思っていることを持ち寄って,スタッフ日江井(がちゃ)と一緒に考え探究の種を探す時間

朝と帰り以外は、子ども自身が自分に必要だと思う時間に参加して一緒に学んだり話したりしています。それ以外のオフラインの時間はそれぞれが自分の計画をつくって学んだり、遊んだり、暮らしたりのお試し中。まだまだ個人差はありますがそれも当たり前です。こんな初めての状況でいきなりできるようになるわけはありません。じわじわと自分なりのパターンができていけばよいし、スタッフも一人ひとりと丁寧に関わりながら、その子の1日のデザインの伴走をし始めているところです。

たとえば、「け」ではこんなふうに自分の計画を立て始める人も出ているようです。

ぼくが今日うろうろしたのは、10時からの2部屋。まずはさんだーの「つながる学びの部屋」へ。

(子どもの名前は全て仮名です)

それぞれのプロジェクトや学んでいることについて、やりとりしていました。椅子作りプロジェクトに取り組み始めているかんたは椅子を販売しているサイトを画面共有し「さんだー、こんな椅子を作ろうと思ってるんだよね」。今は図面を引き始めているそう。

あいかは、風越カフェづくりのプロジェクトに入ることにしたと報告していました。同じホームの2人のプロジェクトに触発されたみたいです。あいか、さんだーに「むーちゃんと話しているときに、赤字にならないように経済も考えなくちゃねって話したんだよね」と報告。確かに経済大事だ、とさんだー。今日はこのあとオンラインでカフェミーティングをするようです。スタッフ2人の日々の記録によると、昨日は何を売るか、季節のメニュー、お店のセッティング、いつやるかなどで盛り上がったようです(各スタッフは毎日の記録を書いて、他のスタッフと共有しています)。

さちこはお父さんに見つけてもらった漢字のプリントを使って学習を進めています。人体模型を作るプロジェクトのあんなは画面の向こうで黙々とつくっています。近々校医さんとお話しする機会を設けるよう。スタッフ2人の「本物の社会、本物のひとにつながること」に学びの価値を置いていることがうかがえます。

オンライン風越も3週目に入り、一人ひとりとの対話を大切にして、たくさんの対話の機会をつくってきた2人なので、子どもたちとの会話がとても自然。ずいぶん前からの知り合いのようなやりとりがふえていました。

全員が違うことをしているんだけれど、他の子とさんだーとのやりとりを小耳に挟みつつ、お互いの活動をなんとなく感じつつの時間は、心地よい集中した空気に包まれていました。お互いやっていることを知るのは刺激になるし、どこかでつながりも生まれるかもしれない。まさに「つながる学びの部屋」。

ここで村上(むーちゃん)の部屋に移動。3、4年生が自分のプロジェクトを始めるための対話の時間のようです。

村上が話しかけます。

『さっちゃん、プロジェクトって、どんなことだなあと思ってる?この間はみんなに向けて話したから、むずかしかったかなあと思って。』

ここで、3年生のたろうが話し出します。

「俺はやりたいことが、ちょうどプロジェクトに入っているから、おーっ!って感じ。ピタゴラスイッチ作ってる。(『たろう、プロジェクトって何?』)プロジェクトって探究することでしょ?」

さらに村上が問います。『探究ってなに?』

「自分で学ぶってこと。」

『たろうはなに学びたかったの?』

「工作系学びたくて、今、2階にピタゴラつくってる。」

『さっちゃんに見せてあげられる?』

子ども同士がつながるように、自分自身で言葉にできるように過不足なくかかわっていきます。2階から中継してくれたピタゴラスイッチはテレビで見るような本格派!すごい!

「すごーい!(上に球があがっていく仕掛け)どうやってつくったの?」とさっちゃん。

 

「コロナがそんなに流行る前に、板とか買ってきて、設計図たてて、上にあがらせるようにしたんだ。」

『これからどうするの?』

「ドミノにつなげます。〜動画にとって画面共有でみんなに見せたり、つくるミュージアムに出そうと思ってるよ。」

たろうは自分のプロジェクトを熱く、さっちゃんに語ってくれます。

『やりたいなーとか、1日やったら幸せだなーとというのをやりまくるのがプロジェクトなんだよ』とさっちゃんに話しかける村上。さっちゃんのワクワクした顔に、伝わった感が漂います。

たろうにとって「みんなが面白くなるための装置」という想いが根底にあることも語ってくれていました。

『軽井沢風越学園でカフェつくりたい!って、6、7年生がやってたり、椅子作りたいって椅子作り始めてる子もいるし、自分がワクワクすることをやるのがプロジェクト。さっちゃんがわくわくすることって?何やってる時が面白い?楽しい? たろうからも聞いてあげてよ』という村上の言葉に、

「さっちゃんは何が夢なの?」

というたろうの質問。いやーいい問いだなー。素晴らしすぎて画面の前で「たろう、すごい…」とおもわず呟いてしまいました。この質問でグッと動き出します。

「えー!なんかいくつかあって、画家になるのいいなーと、あと作家でもいいしー!それくらい?」とさっちゃん。

『画家とか作家になりたいんだ!』

「じゃあ、字とか書けるようになりたいの?」とたろう。

「まあそういうことだね。」と返す、さっちゃん。

『それに向かうためにそれを探究してもいいんじゃい?絵を描いたり文章書いたりするの好きなんだね。何ができそう?』と徹底的に本人が考えるような問いを渡す村上。

「絵本書いてみれば?」とたろう。2人でさっちゃんの伴走をします。

「前の学校でお話作ったことある。」

「どうだった?」

「すごいおもしろかった!なんか本を読んでるだけでも楽しいし、そこらへんから、作家になりたいなーって思った。」

『プロジェクトの方向、見つかってきたんじゃない?』

このあと、さっちゃんのプロジェクト、たろうのプロジェクトの話は続いていきました。「超やる気出た!」というたろうの言葉が頼もしい。そこに、まほが入ってきました。

『まほはプロジェクト何やるんだっけ?』

「私は巣箱作り、鳥の。今お父さんがいろいろ一緒に考えてもらってます。」

ゆっけ(井手)に鳥のことを教えてもらない?ってきいたら、いつでもいいよって、いつでも話すよって。いつがいいかな?私も聞きたいから、一緒に来週聞こうよ。一緒に聞いて、工夫できそうって話だったよね。』

いろいろな人と繋がりながら、一人ひとり影響を与え合いながら、じわじわと「〜したい」が動き始めているようです。

「朝の集いプロジェクト」とか、「帰りのあそびプロジェクト」のように、ホームのみんなで楽しみをつくる経験を大切にしつつ、1対1のコミュニケーション、一人ひとりの「〜したい」を大切にしている。みんなとわたしが影響しあって、ホームらしさ、わたしらしさが出てきている感じがしています。

子どもたち、毎日振り返りジャーナルを書き始めているそうです。たろう、さっちゃん、今日はどんな振り返りを書くのかなあ。

ではまた明日。

岩瀬 直樹

投稿者岩瀬 直樹

投稿者岩瀬 直樹

幸せな子ども時代を過ごせる場とは?過去の経験や仕組みにとらわれず、新しいかたちを大胆に一緒につくっていきます。起きること、一緒につくることを「そうきたか!」おもしろがり、おもしろいと思う人たちとつながっていきたいです。

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